「万有引力」ブラジル公演 サントスと聖市の2カ所で決定

「万有引力」ブラジル公演 サントスと聖市の2カ所で決定
「奴婢訓」の一場面(提供写真)

ロングラン作品の「奴婢訓」を上演

「万有引力」ブラジル公演  サントスと聖市の2カ所で決定
案内に来社した楠野氏(右)と久保氏

 日本ブラジル外交関係樹立修好120周年記念事業である劇団「演劇実験室◎万有引力」(以下、万有引力)のブラジル公演が、11月14、15両日にサントス市のSESCサントスと、11月26~29日にサンパウロ市のSESCピニェイロスで開催されることが決定した。今回の公演作品は、日本の現代演劇の創出者で「天井桟敷」主宰だった故・寺山修司氏の作品として1978年に初上演され、日本や欧米など31都市で191回ものロングランで演じられている「奴婢訓(ぬひくん)」。ブラジル側プロデューサーの楠野裕司氏と同コーディネーターの久保ルシオ氏が案内に来社した。

 楠野氏によると、今回のブラジル公演は日本ブラジル外交関係樹立修好120周年記念事業であるとともに、日本の文化庁国際芸術交流支援事業でもあるという。 
 
 「万有引力」は、寺山氏の「天井桟敷」を継承して1983年に結成。86年には英国エジンバラ国際芸術祭で最優秀演劇賞を受賞している。ブラジルでは、1995年の日本ブラジル外交関係樹立修好100周年記念で行われた「SUNA・砂漠の動物園」以来、今回が20年ぶりの公演となる。「万有引力」の主宰兼演出家、音楽・舞台美術も担当するJ・A・シーザー氏をはじめ、団員など総勢32人のメンバーが来伯する。

 公演は現在、サントス市とサンパウロ市の2カ所が決定しているが、3カ所目の公演も予定されている。

 資料によると、「奴婢訓」はイギリスのジョナサン・スウィフトの未完の手稿「奴婢訓」をもとに寺山氏が書き下ろした作品で、1978年に初じめて上演されたという。登場するのは、下男、女中、作男、料理人、門番などの「奴婢」ばかりで、劇場の闇は主人のいない屋敷を揶揄(やゆ)するという。同公演では東北の一寒村の農場を舞台に設定し、奴婢たちが交代で主人を演じながらその意味を問うという内容。権力と支配、贈与、性と交換の問題などを観客に問いかける試みでもあるそうだ。

 楠野氏は「奴婢訓」について、「言葉を超えて楽しめる芝居。哲学的な会話をはじめ、音楽と光と役者たちの踊りがかみ合って織りなす一つの幻想劇」と説明し、期間中の来場を呼び掛けた。

 なお、詳細日程及び入場料金などは、今後決定しだい発表する。

2015年9月2日付

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