「総領事館への昇格を」 ベレン地域在住邦人の声

 今月1日から在レシフェ日本国領事事務所が「総領事館」に昇格したことで、黙っていられないのが在ベレン日本国領事事務所が管轄しているパラー州ベレン市などの地域に住む邦人(日本国籍保有者)たちだろう。

 2013年に総領事館から領事事務所に格下げとなった際、同地域の邦人たちからは「アマゾン日本人移民の長い歴史や無限の可能性を秘めた資源豊富なアマゾン地方を、日本政府は目先の金銭だけで切り捨てようとしている」などと猛反発の声が相次いだ経緯がある。

 パラー州をはじめ、マラニョン州、ピアウイ州、アマパー州の4州を管轄するベレン領事事務所管内には約2500人の邦人が在住し、推定日系人数は約9万人とされる。今回昇格した在レシフェ総領事館管内の邦人数(約1200人)と比べても、倍以上となっている。

 汎アマゾニア日伯協会の生田勇治会長は「ベレンには現在、日本からの進出企業が3社とレシフェやマナウスに比べて少なく、進出企業数を増やさないと日本サイドで総領事館に格上げするのは難しいのかもしれない」と現状を見つめつつ、「領事事務所になってからは各種イベントを行う場合などでも弱くなったという感はあり、(地元では)領事事務所を総領事館に格上げしてもらいたいとの声は多い」と話す。

 パラー日系商工会議所の副会頭でベレン岩手県人会会長なども歴任している山中正二さん(80)は、今月7日にベレンで開催された新年会でベレン領事事務所所長に「(同)領事事務所が総領事館に復帰する見込みはありますか」と聞いたところ、同所長からは「現在のところは、ほとんどありません」と言われたという。そのことを受けて山中さんは「我々が住むアマゾン地域には豊富な資源があり、何より日本人たちが(89年前に)入植して、農業を通じてアマゾンの開拓に貢献してきた中で、(領事事務所に格下げされたままの状態であることは)先人に対して失礼にあたるのでは」と、疑問視している。

 ベレン市内に長年住んでいる日本人1世は「日本国政府が日系社会より、進出企業を優先する政策を取っているのは時代の流れで、ある面は仕方のないことかもしれない。しかし、日系社会が強固な国や地域こそ、いざとなれば日本政府の大きな力になることは自明の理。慰安婦問題、尖閣問題など日本政府は苦戦しているし、また、アマゾン地域は将来きっと日本国が資源、環境問題などで役に立つ日が来ると思われる。近視眼的な政策で安易な結論を出してほしくないし、日系社会の力を過少評価しないでほしいものだ」とし、レシフェに続いて領事事務所から総領事館への昇格を望んでいる。

2018年1月10日付

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