「花咲か ばあさん?」 沢里 りよこ

「花咲か ばあさん ?」 沢里 りよこ
春真っ盛り

 私は、朝起きたら自分のアパートのテラスの花たちを見るのが大好きだ。
 今日も目の覚めるような鮮やかなピンク色のブーゲンビリアと、大きな松葉ボタン。
 赤と薄いピンク色のインパーチエンスに「おはよう!花子ちゃんたち、今日もきれいに咲いてるね」と。
 春が始まったとたんに、一気に芽を出したブドウのさわやかな新芽と、
 ぐんぐん伸びるカフェーの葉っぱ、色どりみどりでいっぱいの小さなテラス。

 そして、面白い花を咲かせるウキツリボク(浮釣木)は、赤と黄色のコントラストがチャーミングだ。
 一日、何回も小鳥が来ては蜜を吸った後、必ずピーチクパーチクと嬉しそうに鳴いていく。
 「花よ咲け咲け」と、せっせと水や肥料の手入れで(まるで花咲かばあさん、みたいな私)だが?

 ある日、突然、下から何か異様な匂いが臭ってきた?「タバコ」の臭いだ!
 「そうか」今日は火曜だから、下の女中さんタバコをテラスで吸ってるんだわ。
 反エコロジーめ! 自分にも人にも害するでしょう!、まったく!。
 悪いけど、いつもの手で処理させてもらいますよ!、と霧吹きにドッカリ水入れて、
 「シュー、シュー 、シュー」と始めは「お手やらかに」だったが、だんだんと雨のごとく「ジュー ジュー」となってきた。
 せっかく浸ってたサワヤカナ気分もどこにやら、終いには「ジュー ジュー」ではなくて、
 「ジャアー、ジャアー」になりそうだったが、下の女中さん気がついて吸うのやめた。
 「あ~よかった…」。
 これじゃあ、もう「花咲かばあさん」じゃあなくて、「意地悪ばあさん」かもね?。

2015年10月27日付

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