「LGBT嫌悪」を犯罪化 SP市民の過半が賛成

「LGBT嫌悪」を犯罪化 SP市民の過半が賛成
サンパウロ市内中心部を行進する女性同性愛者ら(撮影/2018年6月、米沢心)

 ホモフォビア(同性愛嫌悪)とトランスフォビア(心と肉体の性別が一致しないトランスジェンダーと呼ばれる人に対する嫌悪)を犯罪化するための法律の制定について、サンパウロ市民の大半が肯定的に捉えているということがある調査で分かった。
 18日付伯メディアによると、サンパウロ市が公平で持続可能な都市になることを目指して様々な活動を展開する、宗教や政党などの枠組みを超えたネットワーク「Rede Nossa Sao Paulo」(以下、ノッサ・サンパウロ)が同日発表した調査結果によると、ホモフォビアおよびトランスフォビアの犯罪化に「賛成」との考えを示したのは調査に応じたサンパウロ市民の55%に上った。「反対」としたのは回答者全体の22%で、残りの23%は無回答または「分からない」との回答だった。
 同調査は2019年4月3~23日に実施され、サンパウロ市民800人から回答を得た。回答者の内訳(自己申告)は、性別は女性54%、男性46%、性的指向は異性愛者80%、同性愛者4%、両性愛者3%、全性愛者(パンセクシュアル)1%、無回答11%。
 今回の調査でホモフォビアおよびトランスフォビアを犯罪化することに「賛成」との考えを示した人達の横顔は、全体の60%は女性、66%は若者、61%は白人、そして60%は社会階層Bクラス(富裕層)に属する人と世帯月収が5最低賃金(4990レアル、約14万9000円)以上の世帯に暮らす人だった。
 同調査ではサンパウロ市内の中央部と西部に住む人達は性的少数者(LGBT)に対する嫌悪を犯罪化することについてより肯定的であり、北部の住民は最も否定的であるということが分かった。サンパウロ市内北部に暮らす市民の中では10人のうち4人が、性的少数者らへの嫌悪を犯罪化する法律の制定に反対する考えを示した。
 ブラジルの連邦最高裁判所(STF)は今年6月13日、賛成する判事多数(賛成8、反対3)でホモフォビアおよびトランスフォビアを犯罪化することを認めた。最高裁の判事らは、同性愛者やトランスジェンダーらに対する偏見的な行いは人種差別犯罪の枠内に入れられるべきだと判断した。
 この最高裁の判断についてジャイル・ボルソナロ大統領(PSL=社会自由党)は「完全に間違っている」「私の考えではこの種の刑罰を持つことはできない。もしゲイであるという理由だけで誰かを攻撃したり、刃物で刺したり、銃撃したりしたのなら、その刑罰は厳罰化されなければならない」などと述べた。
 なお、性的少数者らに対する暴力の撲滅に向けたサンパウロ市役所の取り組みについて、今回の調査では市民の43%が「市役所はほとんど何もしていない」とし、25%が「まったく何もしていない」との見方を示した。「とてもよくやっている」との回答は10%、そして残りの22%は無回答だった。ノッサ・サンパウロのコーディネーターであるアメーリコ・サンパイオ氏は「性的少数者の権利保障という役割に関して、市民の半数以上が市役所を低く評価している。その評価を総合すると、市民らはより多くの偏見を経験したり目の当たりにしたりしており、サンパウロ市は寛容ではなく、市役所は性的少数者らの権利保障のためにほぼ何もやっていないという評価を下していることを意味する」としている。

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