【今月のエッセイ】「野ゆり会」祝10周年! 長谷川ローザ美代枝

【今月のエッセイ】「野ゆり会」祝10周年! 長谷川ローザ美代枝
10周年のお祝いで利用者、スタッフ、牧師さんら(長谷川さんは右から4番目、紫系スーツにピンクのブラウスの人。

 サンパウロ・サウーデ地区で行っている高齢者向けのデイケア「野ゆり会」。

 私の所属する自由メソジスト教団サウーデ教会(キリスト教)の福祉活動の一環として始められ、今年の5月に10周年を迎えることができました。

 その際には10周年感謝礼拝としてささやかながら式典を執り行いました。

 集っていただいた利用者ならびにそのご家族、支援者の方々やボランティアスタッフ一同の喜びに満ちた顔を拝見しながら、これまで導いてくださった神さまに心からの感謝をささげました。

 そしてこの小さな働きを実質的に支えてくださった多くの方々にお礼を申し上げたいと思います。

 野ゆり会発足は私の長年の願いでした。その志は神様によって既に今から22年前に与えられていましたが、夫をはじめ周囲の反対があまりにも大きかったため身動きが取れませんでした。

 その時からおよそ10年間、共に語り合い、祈り合い励ましてくださった小沼真樹子宣教師。彼女もその後、別の高齢者のデイサービスを立上げ、現在はバイア州の貧しい地域で活躍なさっています。その姿には今でも刺激や励ましをもらっています。

 また長年、反対していた夫も定年後に、「あなたの夢に僕も導かれながら、一緒に神様にお仕えしていこう」と言ってくれました。賛成するだけではなく同じ志を彼にも与えて下さった。なんて神のなさることは時に適って美しいのでしょう。涙があふれ、ただただ感謝でした。

 そして夫婦として同労者として第二の働きを中原幸道牧師の理解と協力によってスタートいたしました。

 「野ゆり会」10年の歩みは、大きなトラブルもなく計画通りに進ませてもらっています。

 それは志を共にする仲間とで、始動1年前から目的や規定作り、サービス内容や問題回避方法などをとことん話し合い、祈り合ったお陰だと感謝しています。それでも人間関係において悩むこともありましたが、その都度、時間を惜しまず話し合い、許し合うことを互いに教えられました。

 時には専門家を招いてご指導いただくこともあります。私たちは日本のおもてなし精神を重んじ、出来るだけそのサービスを心がけるように務めています。

 しかしスタッフは2世、3世が増えてきましたので、なかなか浸透させるのには難しいものがあります。

 それでも利用者に「ありがとう」と言っていただくと皆でその喜びを分かち合い、次のサービス向上への足掛かりとしています。

 ですので、関わっていただく皆さんとは回を重ねるごとにその交わりを深め、今では家族のようなお付き合いが出来ているのだと思います。

 「野ゆり会」が掲げる意義の中に「一つ、利用者にはその残りの人生を神様に委ね、平安の中で感謝の人生を全うしていただきたい。一つ、ご家族には日々の大変な介護にあって1日の休息をもっていただきたい」というものがあります。「母が喜んで参加してくれるので助かっています」「この間、母が初めて『ありがとう』と言ってくれました」などと嬉しい言葉を寄せてくださいますが、正に中原牧師のメッセージで心が変えられていく姿を間の当たりにできるのは本当に幸いです。

 今後も野ゆり会15周年、20周年へ、後継者に委ねていくプロセスの中で、希望を持って神様の導きを感謝しつつ過ごさせて頂きたいと願っております。

◎「野ゆり会」の活動歴

・サンパウロ市議事会から「Assembleia Legislativa dos Vereadores」を受賞。

・2016年にサンパウロ総合大学看護大のシンポジウムで高齢者活動ゲームで「Melhor Atividade-Jogos」を受賞。

・17年に、同サンパウロ総合大学看護大のブラジル全国福祉活動の部で最優秀賞を受賞。

2018年7月31日付

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