【特集】祝ブラジル独立196年 世界第8位の経済規模に成長

【特集】祝ブラジル独立196年 世界第8位の経済規模に成長
Foto: Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil

不況は回復基調、政治リスクも

【特集】祝ブラジル独立196年 世界第8位の経済規模に成長
Foto: Marcelo Camargo/Agência Brasil

 ブラジルは、宗主国ポルトガルから独立して196年を迎えた。ブラジルは数字だけ見ると、世界第8位の経済規模を誇る。すでに、先進国に仲間入りしたといっても過言ではない。加えて、世界有数の資源国として知られ、その一方で世界最大の大豆、砂糖、コーヒー輸出国として農業大国の道も歩んでいる。2014年以降の景気後退が長引き、内需の回復もわずかながら見られるものの本格的な動きではない。加えて、今年は 月に大統領選挙を控え、その不透明感からレアル安が進むなど必ずしも回復基調ばかりだとは言えない状況だ。ブラジル経済の現状を見てみよう。

 先ごろ発表された4~6月の全国の平均失業率は12・4%で、3~5月の失業率より0・3%下落して3か月連続で改善した。貿易収支は、輸出額が202・05億ドル(前年同月比+2・2%)、輸入額は143・20億ドル(前年同月比+13・7%)で、差引き58・85億ドル(前年同月比 ▲18・1%)となり、40か月連続で貿易黒字を達成した。

 6月の拡大消費者物価指数(IPCA)は、5月に発生したトラック運転手ストライキの影響により食料品価格が急騰したことで1・26%となり、前月の0・40%と比較すると大幅に上昇した。しかし、過去12か月累計では4・39%と政府のインフレ目標(4・5%±1・5%)内の水準で推移している。

 このように明るい兆しが見え始めてはいる。

 

大豆、砂糖など農産品は好調続く

 産業を見てみよう。ブラジルの輸出品目で上位に入るのは農牧業で大豆、食肉、砂糖などが挙げられる。大豆は最大の生産国米国と肩をならべるまでに成長し、今後も生産能力は拡大することは間違いない。これは、1970年代、ブラジルと日本が共同で行ったセラード開発が実を結んだ結果だと言える。砂糖生産も、どの国にも引けを取らぬ生産量を誇っており、今も世界一位の座をキープしている。

 このようにブラジルは世界屈指の農業国だが、産業別国内総生産額では第三次産業が高いウェイトを占めるようになってきており、大きく変化し始めている。

 産業も家庭用品、電気・電子製品を含めた大量消費の国内市場が厳然としてある。その上、新たに情報技術産業のすそ野も広がりを見せており、航空機産業も順調な伸長を続けている。

 ただ、大きな政治リスクも懸念されている。10月に行われる大統領選挙だ。結果によってはブラジルから投資は逃げ、再び不況に陥る可能性すらあると指摘する向きもある。こうなると経済波乱を引き起こし、景気回復が程遠くなる危険性もはらんでいる。このため、来月行われる大統領選挙は世界中から注目されている。

 

 1820年、ポルトガルのポルトで自由主義革命が勃発し、ジョアン6世が革命委員会の要求によって新憲法を承認し、ブラジルからポルトガルに帰国した。王子のペドロが摂政としてブラジルに残された。翌21年、ポルトガル政府はブラジルを再び植民地にすべく、摂政ペドロ王子の帰国を要求した。しかし、ブラジルに駐在していたペドロ王子の側近たちがペドロ王子に独立進言。22年9月7日、ペドロ王子はサンパウロのイピランガ川のほとりで「独立か死か!」と叫び、ブラジルの独立を宣言した。ペドロ王子はリオに戻り、ブラジル皇帝ペドロ1世として即位し、ブラジル帝国が建国された。

 

2018年9月12日付

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