【特集】第7回土佐祭り 青年部が運営、県人会が後援

特集第7回土佐祭り 青年部が運営、県人会が後援
開会式で同祭に尽力してきた塩川実行委員長(中央)と武田さん(右)を紹介する片山会長

若手活躍の場として世代交代の象徴に

 高知県人会(片山アルナルド会長)主催の第7回土佐祭り(塩川ファビアノ実行委員長)が18、19両日、サンパウロ(聖)市バラ・フンダ区のアグア・ブランカ公園で開催された。今年は昨年も行ったよさこいのワークショップに加えて、高知県紹介ブース「高知ツアー」が初めて企画された。また、コスプレ全伯大会のサンパウロ予選会や合気道のワークショップ、歌謡ショーなど様々な日本文化を発信した。「県人会を次世代に継承していきたい」という想いで始まった同祭は、青年部らの活躍で次第に大きくなり、世代交代を象徴するイベントに成長した。県人会を支えてきた1世、今後を担う世代に同祭と県人会への想いを聞いた。

 同祭は、日本でイベント・マーケティングの研修を終えて帰国した武田アウグストさん(44、2世)らが中心になり、県人会で発案され、青年部が企画する形で始められた。武田さんは「日本で色々な祭りの基となる文化を学べたことは、人生最大のチャンスだった。最初は設備のことなど苦労したが、県人会と青年部で一緒にやってきた」と振り返り、同祭が県人会の次世代継承の象徴となり、若手の活躍の場として機能してきた。

 片山会長は「若い人たちでイベントを行うことで、県人会子弟たちがルーツとなる県に興味を持つ。土佐祭りは、回を重ねるにつれて参加する青年が増えて、最初は不安もあったと思うが、経験を積んできたことでここまでの祭りになった」と青年の活躍を喜び、「県人会の青年が友達を呼び、他県の青年たちも交じって活動が大きくなっている。ブラジル人も入ってくれている」と青年を垣根なく受入れてきた。

 2010年まで12年間会長を務めた高橋一水(いっすい)名誉会長(79、土佐市)は「若い人が行うイベントが出てきているのは最高だ。高知の名前を前面に出して、3世以降が行っているのを見るのは嬉しい」と話し、自身の会長時代を「戦前と戦後移住者をミックスした時代で、2世、3世にバトンタッチしなければいけなかった。土佐祭りのようなイベントができるようになったのは片山会長のお陰だ」と世代交代の動きを見続ける。

 同祭では、婦人部、青年部らが協力して高知の郷土料理ブースを設け、かつおのたたき、姿寿司、蒸し鯛などを販売。伝統料理の調理法は、高橋名誉会長ら1世から2世以降に伝授され、魚200kgの仕込から一緒に行った。

 約30人の来賓を迎えた開会式では、片山会長が同祭に尽力してきた塩川実行委員長(37、3世)と武田さんを紹介。会場から拍手が起こり、2人の貢献を称賛した。

 青年部を中心にメンバーが増えているよさこいグループ「りょう高知よさこい」によるワークショップでは、来場者に楽曲『正調よさこい踊り』の振り付けを指導して、伝統芸能を体験してもらっていた。青年部長を務める川上カミーラさん(26、4世)ら3人が、9日から13日まで高知県で開催された「よさこい祭り」に参加するために訪日。よさこい踊りを国外で普及する人を県側が招待して「よさこいアンバサダー」認定式にも招かれた。

 また、高知県紹介ブース「高知ツアー」では、伝統文化や歴史、郷土料理、自然豊かな景観などが紹介された。来場者の案内を担当した片山フェリペさん(33、3世)と雁田(がんだ)弓ダニエラさん(26、5世)は「(来場者は)高知の自然やよさこいなど色々な文化に興味を持ってくれた」と話し、来場者の反応に満足感を示していた。

 現在約30人の青年部と、県人会役員との橋渡し役を担う甲藤(かっとう)マリオ副会長(57、2世)は「若くてリーダーになってくれる人に任せていきたい。今は土佐祭りと高知のお客がメインだけど、今後もイベントを増やしていきたい」と既に先を見据えている。

 第一総務を務める文野雅甫さん(77、土佐清水市)は「この祭りは世代交代として、すごく良いこと。1世は日本的な考え方にとらわれがちだが、こういう祭りでスムーズに世代交代ができると思う」と同祭の重要性を語った。

2018年8月25日付

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