あるぜんちな丸同船者会 第29次航海船が着伯50周年で

あるぜんちな丸同船者会 第29次航海船が着伯50周年で
記念の集合写真

長編ドキュメンタリーの制作も

 1968年2月28日に神戸港、3月2日に横浜港を出港した「第29次航海あるぜんちな丸」の同船者会が5月26日、サンパウロ(聖)市リベルダーデ区の文協ビル5階の県連会議室で開催され、11人が参加した。今年で着伯50周年を迎えた同船には、工業移住者や花嫁移民など計136人が乗船していた。参加者は、互いの近況や50年ぶりの再会を喜んだ。また、同船にはNHKの撮影スタッフが乗船し、今までに3本のドキュメンタリー番組が制作・放送されており、今回は50周年を記念した最終作の撮影も行われている。

 同会の冒頭、亡くなった同船者に1分間の黙とうが捧げられた。その後、船内でのエピソードや、着伯後の人生を参加者それぞれが語り合った。

 世話人を務めた県連の伊東信比古さん(74、大分)は「(トラック運転手らの抗議行動によって)郊外からバスで聖市まで来れなかった人もおり、人数は少なくなってしまったが、久しぶりに会えた人もいる」と当日の状況を話した。

 同船者会は、78年、88年に同区のニッケイパレスホテルで開催されたのを最後に、30年ぶりの開催となった。過去2回の同船者会は、同区で宝石店を営んでいた尾西貞夫さん(75、兵庫)が世話人を務めた。

 尾西さんは、88年の同船者会以降も何度か顔を合わせている人もいると言い、「久しぶりの感じはあまりないが、(参加していない同船者の)知らなかった近況も聞けた」とし、「また5年後に開催できれば」と話した。

 聖市在住の代田吾朗さん(68、宮崎)は、パラー州ベレンに入植してから5年間、ブラジルを横断した後に、日本とブラジルの合弁企業として聖市に設立された電話会社ボヴィエル協和で勤務していた。代田さんは「同船者会に参加したのは初めて。全員、年を取ったな」と微笑み、「船の上の昔話もできたし、最近の皆さんの近況が分かったのが何より」と同船者会を満喫していた様子。

 同船の渡航には、NHKのスタッフが乗船し、「乗船名簿AR29次航海」が撮影・放送されたのを皮切りに、88年に「移住20年目の乗船名簿」、99年に「移住31年目の乗船名簿」が撮影・放送されてきた。今回はシリーズ最終作として19年ぶりに「ある乗船名簿の50年~南米移住者たちの軌跡~」が3本構成で制作される。

 当初から撮影を手掛け、同船者会にも参加した相田洋(ゆたか)さん(82、新潟)は「50年ぶりに再会できた人もいた」と同船者としての再会を懐かしんだ。

2018年6月9日付

コメント0

コメントを書く

Login

Welcome! Login in to your account

Remember me Lost your password?

Lost Password