ジャパンハウス上棟式 晴れやかに「曳き綱の儀」等実施

説明会では巡回展の内容も発表
上棟式には、JH運営委員会委員長の中前隆博在聖総領事、ルーベンス・リクペロJH名誉館長、戸田建設の奥地正敏社長、ブラジル日本文化福祉協会の呉屋春美会長をはじめ、JH関係者ら約30人が出席。南米神宮の逢坂和男宮司により、粛々と式は進められた。
各儀式に続いて行われた「曳き綱の儀」では出席者らが左右に分かれて綱を持ち、同工務店の中島浩紀現場長の合図の元、「エイ、エイ、オー」と声を出しながら棟木の代わりとなる神聖な木を屋根に上げた。上げられた神聖な木は「槌打ちの儀」として、同工務店の職人により打ち固められた。
その後、玉串奉奠(ほうてん)が行われ、中前総領事ら来賓が代表して奉納した。
今回の工事期間中、同工務店の支援を行ってきた戸田建設の奥地社長は「通関での問題など苦労も多かったが、(中島)工務店の皆さんが正月返上で頑張ってくれて、上棟式を無事迎えられた」と同式後に安堵の表情で語った。また、「工務店の皆さんを社員らが色んな面でサポートしてきたが、その中で皆さんの職人気質に触れ、社員にも良い刺激となったと思う」と話し、同工務店との交流にも成果を感じていた。
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同日午後2時からは「第3回ジャパンハウス日系団体説明会」が在聖日本国総領事館で開かれ、28の日系団体代表者が出席した。
中前総領事から昨年6月に行われた第2回以降の進捗状況の説明があり、前回直後に開催された県連主催の日本祭りでのJHブースでは「多くの来場者があり、JHについて知ってもらえたと思う」と手応えを感じたと話した。さらに、昨年12月に開かれた「第4回運営委員会」ではこれまでの準備状況と今後についての議論が行われたとし、「そこでの議論を参考に、運営委員会は企画準備を続けている」と報告した。
昨年末にはJH3館合同の諮問委員会が東京で開かれ、初回の巡回展の内容が公表されたと発表した。巡回展には東京大学生産技術研究所山中研究室と株式会社竹尾、TOTOギャラリー「間」の3本の企画を採用。紙などそれぞれがテーマを打ち出した展示を行い、2、3カ月を目安に順次巡回していくとした。
加えて午前中に上棟式が行われたこと、2月中にJH事務局がJH館内に入所することが発表された。
続いて、JH事務局のギレルモ・ムロ次長からJHの概要が動画と共に説明された。説明の中でギレルモ次長は、「聖市になかった空間の提供、日伯両国のおもてなし、日本人さえも知らなかった日本が発見できる場所」を見せていきたいと述べた。また、各媒体への広報にも力を入れ、ブラジル主要紙などに掲載された記事が、会場に設置されたスクリーンに表示された。さらに「日伯両国に関係する人々にアピールし、理解を深めてもらうよう努めた」とギレルモ次長は語り、邦字紙を重要視している姿勢を示した。
最後に質疑応答が行われ、出席者から多くの質問や要望などが挙がった。
2017年1月27日付
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