ジルマ・テメル両氏のシャッパ 過半数の判事が当選有効の判断=14年大統領選

選挙高裁のメンデス長官(Foto: José Cruz/Agência Brasil)
ジルマ・テメル両氏のシャッパ

 2014年の大統領選挙でジルマ前大統領(PT=労働者等)を正大統領、テメル現大統領(PMDB=ブラジル民主運動党)を副大統領候補として当選したシャッパ(候補者連記名簿)の選挙運動で政治的・経済的権力の乱用があったとして当選の無効を求めたPSDB(ブラジル社会民主党)の訴えについて、選挙高等裁判所で9日夜、7人の判事による投票が行われた。結果、過半数となる4人の判事が、当選を有効とする判断を示した。国内メディアが伝えた。

 この訴えは14年の大統領選終了後、同シャッパの収支報告に不正の疑いがあるとして起こされたもの。同シャッパの選挙運動において、印刷会社との契約で支払われた資金が流用された疑いがあることや、国営石油ペトロブラスの契約を通じた汚職に関連した資金を献金として受けた疑いがあるなどとして、当選の無効とジルマ、テメル両氏の被選挙権停止などを求めていた。ジルマ、テメル両氏の側は訴えの内容を否定していた。

 今年3月には、選挙高裁で同案件の報告官を務めるベンジャミン判事により、ペトロブラスに関連した汚職捜査「ラバ・ジャット作戦」で捜査対象となっている建設大手オデブレヒト社の元幹部などに対する聞き取りが行われた。オデブレヒト社は検察と司法取引で合意し、幹部らによる証言は最高裁で承認されている。

 同訴訟の審理は今年4月に開始されたが、大統領選でジルマ氏が属するPT(労働者党)の選挙マーケティング担当だったジョアン・サンターナ夫妻など追加の証人からの聞き取りを求める弁護側の要請が認められたことで中断。今月6日から再開されていた。

 聞き取りの中で同社幹部からは、ジルマ、テメル両氏のシャッパの選挙運動に違法な資金提供を行ったとの証言がなされている。サンターナ夫妻からは、選挙における非公式口座の存在や、選挙に関連してペトロブラスと造船契約を結んだ企業から国外の口座で資金を受け取ったことなどが証言されている。

 6日からの審理では、ジルマ、テメル両氏の弁護側から、オデブレヒト社幹部による証言の内容は14年に起こされた訴えにはなかったものだとして証拠として考慮しないことが求められた。

 ベンジャミン判事はこれに対して、PSDBが訴えを起こした時点でペトロブラス汚職に関連した資金の可能性が指摘されていたなどとして証拠として含めることを擁護したが、高裁判事7人のうち4判事は、オデブレヒト社幹部とサンターナ夫妻の証言を含めることへの反対を示唆する発言を行っていた。

 ベンジャミン判事は投票にあたり、3日間、約14時間をかけて自身の所見を発表。ラバ・ジャット捜査や選挙高裁への証言などから、ジルマ、テメル両氏の選挙運動について、公式、非公式な口座を通じてペトロブラス汚職に関連した賄賂資金による不正な献金を受けたとの認識を示し、政治的・経済的権力の乱用があったとの判断を示した。投票では、同シャッパについて、正副大統領が一対になったものだとし、シャッパの無効とテメル大統領の任期剥奪を求める判断を示した。

 他の判事の投票では、最高裁判事でもあるフクス、ベーバーの2判事がベンジャミン判事と同様に当選を無効とする判断を示した。メンデス長官を含む4人の判事は、当選を無効とする十分な証拠はないなどとして、同シャッパの当選を有効とする判断を示した。

 当選を有効とした判事は、オデブレヒト幹部の司法取引証言について、PSDBにより14年に訴えが起こされた時点にはなかったもので審理の材料として含められないとの認識を示した。ラバ・ジャット捜査に関連した、同シャッパに対する賄賂について言及されたその他の証言等の証拠についても、そうした資金が14年選挙におけるPTおよびPMDBの選挙運動に供給されたと結論付けるには十分ではないとの判断が示された。

 メンデス長官は投票にあたり、大統領の任期の剥奪は、「明白な状況」においてのみ起きるべきだとした。

2017年6月13日付

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