ブエノスアイレス紀行③ 好意的なアルゼンチン人

ブエノスアイレス紀行③ 好意的なアルゼンチン人
セントロの一角。建物が美しい

 ブエノスアイレス2日目は、記者の親友で韓国系2世のジェシカがスマートフォンのSIMカードを買ってくれたので、電話とインターネットが使えるようになった。これは非常に助かった。土曜日にも関わらず、急な会議で仕事になったジェシカだが、その合間を縫って世話してくれることに感謝でいっぱいだった。「申し訳ないなんて思わないで」という一言がまた格好良かった。

 ジェシカが仕事になったので、両替のため一人でセントロに行くことになった。ブエノスアイレスの地下鉄は「スブテ」と呼ばれ、南米や南半球、またスペイン語圏で誕生した最初の地下鉄である。A線のアコイテ駅から乗車しようとしたのだが、なんと単一の切符は売っていないようで、事前にカードを購入しないといけないという。困っていると、近くにいた女性が片道分を払ってくれた。

 ブエノスアイレスに行ってつくづく感じたのが、人の優しさだ。「アルゼンチン人は差別がひどい」だとか、「自分たちを欧州人だと思って他の南米人を馬鹿にしている」だとか散々言われているが、差別など感じなかったし、むしろ、皆優しく好意的だった。とにかく親切だった。それにこちらがスペイン語が話せないと察すると、即座に英語で話してくれる人も多く、コミュニケーションに不自由することもなかった。

 無事、セントロの両替所で800レアルを両替できた。当日のレートで3600アルゼンチンペソになった。対応してくれたのは、サンパウロ市のタトゥアペ区出身のブラジル人女性。伯国を離れ、まだ一日しか経っていないのに妙にブラジル語が懐かしかった。

 両替したところで、セントロから約50キロ離れた「メルロ」へとタクシーサービスの「ウーバー」を利用して向かった。メルロにある病院に友人のダミアンの伯母スサーナが入院しており、個人的にも親しかったのでお見舞いに行くことにしたのだが、メルロに行くにはバスか電車で行くしかない。しかし、メルロは低所得層の人が住む町だそうで、そこに向かうバスや電車にアジア人が一人で乗るのは危険だとジェシカから注意を受けていた。

 加えて、ブエノスアイレスのタクシーの評判は地元民からも良くなく、下手したら運転手から強盗されてしまうという。タクシーで行くより安く、公共機関より安全なのが「ウーバー」なのだった。何だか不思議な話である。

 ウーバーの運転手は、パラグアイのエンカルナシオン出身で亜国に住んですでに10年だという。その後、友人から聞いた話では、亜国では外国人は無料で病院の診察を受けられ、大学も無料のため(亜国人も無料)、南米中から大学に通う生徒が集まってくるという。両替所のブラジル人女性も大学に通っていると言っていたし、学費無料が理由なのかもしれない。物価は高いが、外国人に対し優しい国ではないか。

 約1時間でメルロに到着。400ペソかかったが、かなり安いと思った。病室に顔を出すと、突然の訪問にスサーナは驚き、とても喜んでくれた。(つづく)

2016年1月25日付

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