ブエノスアイレス紀行⑧ 友人宅で受けた誕生日祝い

ブエノスアイレス紀行⑧ 友人宅で受けた誕生日祝い
ヨーロッパの駅を思わせる駅構内

 ブエノスアイレス市内のカミニートを後にし、2キロ離れた地点にあるコンスティトゥシオン駅から電車に乗車。約40分かけて、ブルサコという地区へ向かった。

 このコンスティトゥシオン駅だが、かなり大きく重厚な迫力ある建物。サンパウロ市内のルース駅を5倍くらいにした感じである。1864年に、アルゼンチン初の広軌線路の汽車が発着する駅として建設された。16のプラットフォームがあり、行き先が電子掲示板に表示されているが、よく分からなかったので、職員にブルサコ行きの電車を聞いて無事乗車。午後5時の帰宅時間だったからか、車内は満員だった。

 ちなみに、ブエノスアイレス滞在中は友人宅が郊外にあったため、主に電車を足にしていたのだが、アジア系の乗客を見かけることはなかった。記者が電車に乗り込むと珍しいのか、じろじろと見られること多数。アジア系はあまり郊外へ行く電車やバスは利用しないという。もの珍しさで盗難の標的にされやすいのが原因だというが、そこまでの危険は感じなかった。

 ブルサコに着くと友人の母親であるマリエルが迎えに来てくれ、マリエルの友人宅へと向かった。ブルサコはブエノスアイレスのベッドタウンという趣で、住宅街が広がる。土地が安い同地に家を買い、電車で仕事に行く人が多いのだろう。

 友人宅へ着くと、集まった人たちが英語で「ハッピー・バースデー・トゥー・ユー」と歌い、記者の誕生日を祝福してくれた。こちらがスペイン語が分からないので、英語で歌ってくれたようだ。マリエルの友人の次男もこの日が誕生日だったようで、お祝いのために多くの人が集まっていた。

 日本人が珍しいようで、その後は日本に関する質問の嵐。亜国でも日本の漫画は大人気で、それに関する質問が多い。途中で亜国の政治の話に変わると、集まった人らの意見の違いで激しい主張の応酬が始まってしまった。横にいた人が「亜国では、政治とサッカーチームの話は争いになるからしないほうが良い」と教えてくれた。サッカーに関して言えば、それぞれお気に入りのチームを持っており、家族の中で自分だけ違うチームを応援している人もいるそうだ。

 人によっては、相手の好きなチームに合わせてお気に入りチームを変える平和主義者もいるという。ちなみに、記者はまさしくそれで、コリンチャンスファンの前ではコリンチャンスファン。パルメーラスファンの前ではパルメーラスファンという対応をしている。ブラジルもすごいが、亜国でもサッカーは国民の生活に深く浸透しているようだ。

 その後、近くに住む友人のマーティン一家と5年ぶりに再会。マーティンの子供たちは「ドラゴンボール」など日本の漫画が大好きで、登場人物の絵を描くようせがまれた。さらに日本語の文字について質問され、平仮名とカタカナ、漢字、アルファベットを使い分けていると説明。しかし、スペイン語でしっかり説明するのは難しく、なかなか伝わらない。

 最終的には、日本と中国の違いが分からなくなったようで、その説明をする羽目に。亜国人は大人でも東アジアは同じ文化圏なので、スペイン語とポルトガル語くらいの違いしかないと本気で思っている(伯国でもあるが)。言葉に関して言えば、同じ漢字、似ている単語はあるが、言語としてはまったく違う。それでも亜国から遠く離れた東アジアの国々は、彼らにとってもはや、一つの国という感覚のようだった。(つづく)

2017年2月2日付

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