ブラジル人選手の中国移籍 政府の奨励、レアル安も後押し=サッカー

 中国のサッカークラブとブラジル人選手の契約が相次いで報じられている。潤沢な資金に加え、国家主席がサッカーファンである政府による奨励が増加の背景にある。実力があり、かつ契約金の高い選手との契約には、レアル安も追い風になっている。エスタード紙が紹介している。

 中国選手権2部リーグの天津権健は、1部リーグに昇格してアジアカップに出場することを目標に定めている。そのため同クラブは、来伯してバンデルレイ・ルシェンブルゴ監督とミッドフィールダーのジャドソン選手、そしてフォワードのルイス・ファビアーノ選手との契約を交わした。さらに同クラブはコリンチャンスのパト選手にも年俸500万レアルを申し出たが、本人から断られたため、他のブラジル人選手を探しているという。

 天津権健のコーディネーター、ルー氏によると、2014年W杯ではドイツに7対1で敗れる屈辱的な結果だったものの、今もブラジルは「サッカーの国」と評価されており、ブラジル人の選手やコーチたちが中国におけるサッカー発展の助けになると考えているという。同氏はまた「W杯での敗北は、ブラジルサッカーのイメージを少し変化させたが、まだ優れた選手がいる。サッカーは集団で行うゲームだが、目立つ個人の選手も必要だ。チームには、違いのある選手がいた方がいい。中国サッカー界に不足しているのは、ブラジルの技術の質の高さである」と語る。

 昨年の山東魯能クラブと同様に、天津権健もブラジルでプレシーズンを行うため、ルシェンブルゴ監督がアチバイア市にチームを連れて行ったという。

 北京で生まれ、1988年からブラジルに在住しているタン・ウェイ在ブラジル中国商工会議所理事は、昨年のレアル下落によりブラジルの選手の契約金額が国際市場で40%まで下がっているとし、それがサッカー界で人材を獲得する主な場所としてブラジルが選ばれた主な理由と説明する。

 とはいえ、中国でプレーするために、選手たちがブラジルを出るのは今に始まったことではない。ブラジルのサッカー界でキャリアを積んだセルビア人のペトコビッチ選手は、03年にバスコから上海グリーンランドに移籍した。この契約は、マルコス・モッタ弁護士を通して行われた。同弁護士は、過去10年間にわたってブラジルの選手の中国移籍の際の契約のほとんどに携わっている。1993年からアジア市場の選手の交渉を行っているインドネシアの実業家ジョゼフ・リー氏が、ほとんど全ての移籍において仲介しているという。

 モッタ弁護士は、「ブラジルの選手が中国でプレーするのは既に慣習になっている。中国には、非常に大きな影響力のある実業家達がいる。これにより交渉の環が繋がり、情熱的なチームを作り上げている。中国におけるブラジル人選手の移籍は成功している。技術的、そして経済的な観点の両面で満足のいく経験となっている」と述べている。

 移籍の数は、13年に習近平国家主席が就任して以来急増した。習主席の目標は中国がW杯の決勝の舞台に立つだけでなく、中期的には世界選手権の開催国になることだという。国営のクラブはさらに投資を受けるようになり、民間のクラブもいくつかの税金免除など国の財政的協力を当てにできるようになった。選手への支出に加えて、近年は構造面の投資も成長している。

 ウェイ会頭は、「中国に住んでいた子供の時から、いつもブラジルのサッカーに魅せられていた。しかし中国は、選手を呼び寄せることだけに関心があるわけではない。例えばスポーツ医学分野に進出するためにサッカーの知識を望んでいる。ブラジルは長年の伝統によりこの分野でのノウハウを持っている」と述べている。

 ルシェンブルゴ監督は自身のコーチ陣を形成するため、10人の専門家を連れて行った。山東魯能クラブのマノ・メネゼス監督や、広州エバーグランデクラブのルイス・フェリペ・スコラリ監督も、ほぼ同数の専門家達の「一団」を連れて行ったという。

2016年1月13日付

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