ブラジル沖縄県人会の重鎮 山城勇さんが「回顧録」発刊

ブラジル沖縄県人会の重鎮 山城勇さんが「回顧録」発刊
「回顧録」を発刊した山城さん

 ブラジル沖縄県人会及びブラジル沖縄文化センター名誉会長の山城勇さん(89)がこのほど、自分史「回顧録 おしどり米寿を迎えて」を発刊した。同書は、自身の子供たちからブラジルに移住した理由を聞かれていたことに応えたもので、同県人会サント・アンドレ支部長などを務めた宮城あきらさんらの編集協力によって実現。2月5日午後5時からサンパウロ市リベルダーデ区の沖縄県人会館大ホール(Rua Dr. Tomás de Lima, 72)で出版記念祝賀会が開かれる。

 出版報告のために来社した山城さんと宮城さんによると同書の発刊は、1歳で渡伯した山城さんの長男の一也さん(59)ら子供たちから「なぜ、お父さんたちはブラジルに来たのか」ということをよく質問されていたことがきっかけだという。また、数年前に宮城さんから自分史編纂の勧めもあり、山城さん自身のこれまでの活動や書いてきたことなど記録を残すことを目的に、2015年半ばから製作活動が行われてきた。

 同書は、第1部のグラビア写真(72ページ分)、第2部の「わが移民人生」、第3部の「緒論考」の3部で構成され、末尾には山城夫妻それぞれの家系図も記されており、計384ページに及ぶ大作だ。

 特に第2部の2項では「戦争の惨禍」として、山城さんが16歳の時に満蒙開拓青少年義勇軍として大陸に渡り、半年後に関東軍第1野戦補充馬廠(ばしょう)監第380部隊に派遣されたこと。その後、終戦を同地で迎え、日本に引き揚げてからは故郷の糸満に戻り、家族との再会を果たしたが、沖縄戦で父親と弟2人を亡くした悲惨な経験が綴られている。

 また、同3項では、第4次沖縄産業開発青年隊として渡伯し、沖縄県人会との関わりや同サント・アンドレ支部会館建設に携わってきたことなどにも言及している。

 編集に携わった宮城さんは、「山城勇さんにはこれまでいろいろと教えてもらいお世話になってきたので、感謝の思いを込めて協力した。勇さんの家族や親族の広がりと、県系社会に尽力してきたことを後世の人たちに知ってほしい」と同書の意義を説明した。

 今回の「回顧録」発刊について、若い頃から書いてきた自身の日記を資料にしたという山城さんは、「口では語れないこともあり、自分が生きてきた証しとして作って良かった」と喜びながら、宮城さんら協力者に感謝の気持ちを表した。

2017年1月24日付

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