ブラジル郷土民謡協会第29回全伯大会 総合優勝は木下光恵さん

ブラジル郷土民謡協会第29回全伯大会 総合優勝は木下光恵さん
総合優勝した木下光恵さん、準優勝の敷田クラウジョさん、第3位の木下みね子さん(中央左から)

来年の30回大会見据え、盛況に

 ブラジル郷土民謡協会(斉藤美恵会長)主催の「第29回ブラジル郷土民謡全伯大会」が、6日午前9時からサンパウロ市リベルダーデ区の宮城県人会館で開催された。来年で節目の第30回記念となる同大会には、ミナス・ジェライス州、マリンガ、ロンドリーナ、サント・アンドレ、プレジデンテ・プルデンテなど各地から参加者が集まり、民謡・三味線・舞踊などの伝統文化が披露された。また、今大会初めて設けられた「気楽に唄いましょう」部門では、9歳の子供と両親が北原民江公認教授と一緒に歌うなど会場が一体となり、熱気・活気に溢れた大会となった。総合優勝を獲得した木下光恵さん(48、奈良)は今年10月に、さいたま市文化センターで開催される第57回郷土民謡全国大会にブラジル代表として出場する。

 冷たい空気に包まれた当日の朝、会場に入ると既に集まった人たちの活気や熱気に満ちた空間となっていた。200人以上の参加者・来場者の中にはミナス・ジェライス州、マリンガ、ロンドリーナ、サント・アンドレ、プレジデンテ・プルデンテなど遠方からも集まった人たちがいた。式典では、斉藤会長が「来年は移民110周年、郷民(ブラジル郷土民謡協会)30周年と節目の年に当たります。唄い手の皆さん、日頃の練習の成果を十分に発揮してください」とあいさつで移民と民謡が紡いだ時間を振り返り、演者たちを激励した。

 また、ミナス・ジェライス州から来た公認教授の棈木(あべき)幸一さんは「81歳になったが、仕事も民謡も、まだまだ現役でやっていく」と力強く話していた。

 大会では、各部門で9歳~90歳近くまでの幅広い唄い手が日々磨いてきた民謡を披露。若者の民謡グループ民による三味線の演奏、民謡が会場を盛り上げれば、今大会の目玉企画となった「気楽に唄いましょう」部門では、親子での民謡で会場を温かい空気に包む一幕もあった。

 総合優勝は木下光恵さんが獲得し、今年10月の日本行きを決めた。木下さんは「素直に嬉しい。仕事で和太鼓と民謡を織り交ぜて演奏する際、今迄より自信を持って唄えそうだ」と喜びを表現した。また、「小さい頃から唄が大好きだった。日本のテレビでは見たことがあったが、地球の反対側で自分が唄うことになるとは思いもよらなかった。普段は日本にいる家族に見に来てもらうのが楽しみ」と期待に満ちた胸の内を話してくれた。

 同大会は、日本の伝統文化を次世代に継承し、ブラジルに広めたいという思いのもとに第29回大会まで到達した。第1回大会から指導を務めてきた公認教授の北原民江氏は、民謡に箏や三味線など幅広く日本文化を後世に伝える中で、「15、6年前までの出場者の殆どは1世だったが、1世が少なくなり、若い世代やブラジル人の出場者も少しづつ増えてきた。ちょうど大会の変わり目に差し掛かっている」と同大会を見つめる。また、ブラジルの若者が日本文化を心から素直に学ぶ様子がとても嬉しいと微笑んだ。

 来年度は第30回の記念大会となり、日本の民謡本部から慶祝団の来伯も予定されている。北原公認教授は、「日本の文化だから、やはり日本とのつながりがなければいけない」と、節目の年に慶祝団が来伯することの重要性を改めて強調した。文化の橋渡し役である同教授の言葉は、ブラジルでの日本文化の行く末を明るく照らしている。

 各部門の優勝者は次の通り(敬称略)

 新人の部=遠藤麻樹。寿年の部=中村澄子。高年の部=大塚弥生。中年の部=増田明美。ベテランAの部=本多一。ベテランBの部=木村みね子。元優勝者の部=伊藤彰。決勝戦=優勝木下光恵、第2位敷田クラウジョ、第3位木村みね子。

2017年8月16日付

コメント0

コメントを書く

Login

Welcome! Login in to your account

Remember me Lost your password?

Lost Password