ベネズエラでポリオ患者確認 ブラジル小児科学会が注意喚起

 ブラジル小児科学会(SBP)は13日、ベネズエラで29年ぶりにポリオ(急性灰白髄炎)の患者が確認されたことを受けて、国内の医師や国民、ブラジル政府により一層の注意を払う必要性を警告する声明を発表した。国内メディアが同日付で伝えた。

 ポリオはポリオウィルスによる感染症で、麻痺などを起こすことがある。幼い子供が罹ることが多かったことから小児麻痺とも呼ばれる。

 この声明で同学会は小児科医に対し、「急性弛緩性麻痺(ポリオ)の可能性がある症例と、適切な調査の重要性に注意する」よう助言している。米州では、過去27年間野生型ウィルスによるポリオの患者は確認されていない。ブラジルでは1990年が最後となっている。

 ベネズエラでの患者確認は今月7日、同国の公衆衛生学会により発表された。発表によれば、同国デルタ・アマクロ州にある先住民族のコミュニティーで急性弛緩性麻痺の症例が確認されている。

 最初の症例は、急性弛緩性麻痺の発症後に3型ポリオウイルスと特定された2歳10カ月の幼児で、過去に予防接種を受けていなかったという。この症例が確認された後に、流行病監視当局は、近隣のコミュニティーでも子供の麻痺の症例を確認し、調査が継続している。

 SBPのルシアナ・ロドリゲス会長によれば、特にベネズエラと国境を接するブラジル北部の州で同国からの難民の入国が増加している事から懸念が増大している。

 同会長は、パニックを避け、ブラジル市民を保護するために効果的な措置を講じるため、当局が監視すべき状況にあるとの考えを示している。同会長は、「ポリオは、過去に苦しい思い出を残した病気である。ブラジルでも存在していたが、小児科医の積極的な参加と皆の努力のおかげで根絶された。外部の脅威が我々の国民の健康を危険にさらすことがないよう注意、監視する必要がある」と述べている。

 SBPは今回の警告で、「世界的な根絶が達成されるまでポリオ未発生を維持するために、我が国における高いワクチン接種率(95%以上)の維持を強化する」事の重要性を擁護している。

 SBP免疫科学部門のレナット・キフォウリ会長によると、ポリオ症例が報告された地域は非常に貧しく、生活環境が悪く、栄養不良や寄生虫感染の指数も高いという。また、ワクチン接種率が低いため、16年以降ジフテリアや麻疹、マラリアおよび結核の症例も増加しているという。

2018年6月16日付

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