ベネズエラ人の難民申請 16年は前年の4倍に増加

 政治・経済的な危機にある自国からブラジルへ入国したベネズエラ人による難民申請が増加を続けている。国家難民審議会(Conare)の年次報告書によれば、2016年におけるベネズエラ人による難民申請件数は3375件で、15年の829件から約4倍に増加した。今年は5月までで3971件が記録されているという。20日付アジェンシア・ブラジルなど国内メディアが伝えている。

 難民の庇護は、自国で人種、宗教、国籍、社会集団や政治的意見を理由に迫害されている国民にブラジルが提供する法的な保護となっている。また、重大な人権侵害を受けている外国人も申請する事ができる。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のデータによると、ブラジル国内で登録されている難民の数は、15年の8863人から16年は9689人に増加している。難民申請の累計も、15年の2万8670件から16年は3万5464件に増えている。

 ベネズエラと国境を接するロライマ州の州都ボア・ビスタの移民センターに収容されているベネズエラ人男性は、自国で学生組織の補佐役として活動していた。「あなたや私のような若者を死なせている政府に納得できないという単純な理由で、ベネズエラには戻れないため、庇護を求めている」と述べている。

 ロライマ連邦大学国際関係学部のグスターボ・シモンエス教授は、申請する事が容易であるため、難民申請が急増しているとの見方を示している。同氏は、「難民申請は、第一に無料であり、容易な方法で比較的早くブラジルへの移住を合法化できる」と説明している。

 ブラジルに入国するベネズエラ人は、大部分がロライマ州から入国している。同州政府の推定では、ベネズエラにおいて政治および経済的危機が悪化して以来、3万人のベネズエラ人が同州に流入しているとみられるという。同州政府はまた、16年10月から今年6月までに、3039人をボア・ビスタ市とパカライマ市の対応センター、そして移動対応所で受け入れたと報告している。

 UNHCRは、20日の世界難民デーに先立つ19日、16年に全世界で約6560万人が移動を強いられたと報告している。この数は過去最も多いという。

 ブラジル政府のデータによれば、16年末時点で国内に滞在する難民は9552人で、国籍は82カ国にわたっている。国籍別で16年に最も多く難民認定を受けたのはシリアで、326人。以下、コンゴ民主共和国(189人)、パキスタン(98人)、パレスチナ(57人)、アンゴラ(26人)などとなっている。国籍別で同年に難民申請が多かったのはベネズエラ(3375人)、キューバ(1370人)、アンゴラ(1353人)、ハイチ(646人)、シリア(391人)などとなっている。

2017年6月22日付

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