モザイク 2017年11月9日付

 5日から行方不明になっていた日系人の少女が、6日、サンパウロ州カンポス・ド・ジョルドンで発見された。この少女は5日にUNIPで行われた国家高等教育試験(Enem)会場に行った後、行方が分からなくなっていた。少女は両親に試験会場まで送り届けられ、会場に入った姿が確認されているが、入口の防犯カメラには映っておらず、試験も欠席扱いになっていたという。少女が発見されたカンポス・ド・ジョルドンは家族でよく訪れていた場所だといい、少女は同地に住みたいといつも話していたことが発見への手がかりとなった。両親も未だに真相は分からないそうだが、少女が過去2年、薬学の試験に連続で落ちていたという話もあり、プレッシャーに耐えられなかったのではと見られている。
     


 ジブリ映画で知られる巨匠・宮崎駿(はやお)監督の最新作の題名が発表された。1937年に発行された吉野源三郎氏の名著「君たちはどう生きるか」を題材とし、同名を作品名として使用するそうだ。同著は主人公の中学生コペル君が、自身の身の回りに起きる出来事から、世の中の現象を考え、成長していく姿が描かれている。記者自身も中学生の時に同著を読み、物事の見方・捉え方の断片を学び、夏季休暇の宿題であった読書感想文で書いた記憶が蘇ってきた。戦前のベストセラーで、現在も世間に出回る名著であるだけに、多くの人が同著から何かを感じ取ってきたのであろう。1世の人の中には、同著を読んだことがある人もいるのではないだろうか。
     


 宮崎監督の作品には、環境破壊を問う作品や、戦後70周年前後には、戦時中の日本を描く作品を発表するなど、常に時代に問いかけるメッセージが込められている。宮崎監督は、今回の作品に込めるメッセージを、まだ多くは語っていないが、「その本が主人公にとって大きな意味を持つという話です」と内容に触れるコメントも出している。2013年に引退発表、16年に引退撤回を宣言し、何かと話題を呼ぶ宮崎監督だが、製作期間を3年から4年と語り、今回が最後の作品となる可能性も高い。13年の引退発表時には「文化人にはなりたくない。町工場のおやじでいたい」と自身の思い、スタイルを貫く姿勢を強調した宮崎監督の瞳は、身近にいる少年と同じような光を灯していた。最新作の題材は、世代を超えて入っていける内容だけに、今まで以上に多くの人の注目を集めることになりそうだ。

2017年11月9日付

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