モザイク 2017年3月8日付

 強盗被害に遭った人なら同じ思いを持っているだろうが、被害時の恐ろしさの後に猛烈な腹立たしさが襲ってくる。今回、旅行代理店での換金後に被害に遭った記者とは違う別の記者も複数回、過去に強盗被害に遭った経験がある。パラー州ベレン市で夜にカラオケで歌って意気揚々と店から出たところ、5人ほどの15、16歳ぐらいのブラジル人が近づいてきたかと思ったら、強盗グループだった。一緒に居た人は車や財布、結婚指輪まで奪われたが、記者がたまたまはめていた古い腕時計は「こんなのは要らない」と言って盗らなかった。嬉しいような情けないような、あの時の気持ちが今も時々、脳裏によみがえる。
     ◎
 橋幸夫チャリティー公演で企画構成を行った藤瀬圭子事務所の藤瀬さんによると、本紙の同公演予告記事がきっかけとなってサンパウロ州のプレジデンテ・ベンセンスラウでは「橋幸夫ファンクラブ」が結成されたそう。橋さんの来伯日にはお手製の「橋幸夫お面」をつけて同地で歓迎セレモニーを行ったとか。現在は約20人のメンバーが所属しており、当日の公演には3人が訪れた。橋さんの曲を歌い継いでいくのが今後の主な活動だとか。セレモニーの写真を見せてもらったが、お面をつけてステージで歌う姿はなかなか面白かった(良い意味です)。また、当日、パラー州ベレン市から来ていた山口さんは生のベレンの木の実を橋さんに差し入れ。藤瀬さんは「日系社会には橋さんと同世代で元気な人がたくさんいる。橋さんにも皆さんの元気な姿が刺激になったと思う」と語った。
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 ある日系人が、ポルトガルに旅行した際の話。店員にポルトガル語で質問をしたところ、英語で返事が返ってくるという。もちろん、ブラジル生まれの日系人なのでブラジルなまりはあるが、流暢なポルトガル語を話す。しかし、どういうわけか、店員は英語で返事をしてくるので、ポルトガル語で聞いて英語で答えが返ってくるという不思議な会話がなされたそう。最後になって「もしかしてブラジルから来たの?」と言われ、ようやく会話が成立したとか。アジア人はポルトガル語を話さないというポルトガル人の思い込みから気を使って英語で返事をしていたのだろうが、腹立たしいような何とも言えない話である。その思い込みが邪魔して、日系人の話すポルトガル語がオリエンタルな言語に聞こえてしまったのだろう。この類の思い込みは、洋の東西を問わず起こりがち。自分も気をつけたいところである。

2017年3月8日付

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