モザイク 2018年1月6日付

 昨年12月15日に、アメリカの民間調査チームが旧日本海軍の戦艦「島風」を発見した。海底に眠る遺産の中でも、戦争時の残骸が数多く眠っているとされるフィリピン沖の海底。第2次世界大戦中、マリアナ沖海戦の後、1944年10月23日から25日にかけてのアメリカ軍と日本軍の海戦が、レイテ沖海戦で激突した周辺海域に当たる。同海戦は、史上最大の海戦と呼ばれ、事実上、日本軍の連合艦隊は壊滅した。日本にいた頃、バリ島周辺でダイビングをした友人が、「沈没船の残骸を見るツアーで、感動ではなく、息を呑む体験だった」と感想を口にしていたが、ある意味、墓石でもある遺産を、観光ツアーとしてビジネスに利用するのは、一体どうなんですかね。
     


 先日、2001年のアメリカ同時多発テロ事件の現場にいた人の親族に、当時の心境を聞く機会があった。ニューヨーク市マンハッタン区南部のワールドトレードセンターで発生した同事件時に、医療団体の会議に出席するため、当事者はタイムズ・スクエアの会議に出席していたそうだ。親族は、テレビで流れていた被害者リストにブラジル人の名前が出ないか固唾(かたず)を呑んで見ていたという。連絡が取れた時には、肩の力が抜けて、安堵の思いが広がったそうだ。帰りの飛行機もなかなか飛ばず、帰国した時には当人も力が抜けただろう。世界中で頻発するテロに応じて、経験者・証言者の話は貴重だが、経験者が増えていること自体に、疑問を感じながら傾聴しなければいけない。
     


 サンパウロ総合大学(USP)構内で昼食の主役になりつつあるのが、フードトラックだ。ホットドッグが主流で、数店舗が学舎の周辺に並び、互いに凌(しの)ぎを削っている。USPでは車か自転車でないと、授業間に違う学舎に移動するのが不可能なほど敷地が広い。昼休みも移動に時間がかかるため、ゆっくりと食事をする暇はないようだ。学舎を移らなくていい学生は食堂で食事をするが、学舎を移動する学生らはフードトラックで買ったホットドッグを片手に移動する。日本では大学が市として認定されているなど耳を疑う話もあり、敷地規模は異次元だ。その分、日本の大学生とは違う苦労があるようですね。

2018年1月6日付

コメント0

コメントを書く

Login

Welcome! Login in to your account

Remember me Lost your password?

Lost Password