モザイク 2018年10月9日付

 今回の統一選挙で日系人候補を確認していると、写真で見る限りは日本の血が入っていないようでも、本名に明らかな日本の名字が入っている候補が複数いた。可能性としては、日本人・日系人と結婚して名前が付いていることも考えられるが、混血に進んだ見た目では判別できない。世代が移るにつれて、日系人の境界線も曖昧になっていく様が感じられる。日系人候補からは「日系社会の票は当てにしていない」という本音が聞こえてくるなど、選挙における日系社会の関わり方も変わっている。それでも、日系社会の事業の公共化などに、日系議員の存在は欠かせない部分もある。当選した議員らには、自らの功績にもなる日系社会の事業推進にもっと注力してほしいところ。


 選挙候補者を確認していると、中国生まれの中国系候補者(帰化人の1世と思われる)を数人見かけた。ブラジルでは、日系社会の方が中国系社会より注目を浴びてきたが、世界的に見れば華僑(在外中国人)の台頭は凄まじいものがある。どこの国へ行っても、中国語の看板を掲げる中国料理店を見かけるのが裏付けのようだ。日系社会は世代的には帰化人の出馬は無いだろうが、移民の世代と関係なく帰化人が出馬している姿は、中国の国政の勢いそのものだ。


 日本の報道によれば、働く外国人に対する差別が深刻化している。「まともな日本語を話せ」「日本人に代われ」と客から言われ、違法な値切りや食い逃げなどの嫌がらせをされた人もいるそうだ。2016年の法務省の調査では、在日外国人の3割が差別を経験。人種差別を抑制する制度は機能しておらず、同じ人間として迎える視点が欠けているというのが現状だ。8月に来伯した下地衆議院議員も、過酷な労働環境や差別により年間1万人の外国人失踪者がいることを訴えていた。いつまでも『鎖国』状態で外国人に偏見を持ち続けると、深刻な人手不足を解消できないことを日本国民は自覚すべきだろう。

2018年10月9日付

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