モザイク 2018年12月19日

 読者の皆さんの日常に、意識して綺麗な字を書く習慣はあるだろうか。記者は、取材でノートなどに字を書くことが多いが、綺麗に書くことより重要な点を書き残すことを重視し、「本人でなければ解読不能」といったメモ書きが多い。最近、久しぶりに手紙に文章を書いていると、以前より字が下手になったような気がした。字は体を成すというから、綺麗な字を書く技術より、記者自身に問題があるのかもしれないと見つめ直すことに。それにしても、デジタル化された文章に慣れ、意識的に手書きをしないと「書く」能力は落ちていくことだろう。便利で手っ取り早いメールも良いが、時には手紙を認(したた)めることも必要かもしれない。


 報道の方も落着いてきた感じの日産ゴーン前会長の脱税事件だが、サンパウロの進出日本企業にも企業合併の後に乗込んできた外国人トップに好き放題やられたという意味で類似かなと思う事例がある。ブラジル進出半世紀に近い空調関連企業は、大きなシェアーを所有しながらも何度もブラジルから撤退する判断に迫られていた。結果、日本側本社が米国企業と米国側主流の合併、ブラジル法人にも社長と経理担当重役のヤンキー2人が乗込んできて会社に大きな変化が起こった。(倉谷)


 まず、社内上層部での公用語が日本語・ポルトガル語から英語に。それまで社内を肩で風切っていた日ポ語バイリンガルの日系人重役で、英語のできない人達が退職。忙しくなったのは、それまで夜遊びばかりしていたが英語に堪能な日本人駐在員。米国人の非情なリストラ作業に英語で「人間には感情というものがある。そしてブラジル人は復讐心の強い連中だ」と忠告すると「、そんなことは俺達が学んだMBA(経営学大学院)の教科書には書いてない」と一蹴された。年収数十億円を得ながら、日本人2万人を解雇したゴーンさんの話と何か似ている。今回の日産事件、何か陰謀の気配もあるが日本が、戦争に負けマッカーサー元帥を親分に乗込んできた進駐軍以来、欧米人から好き勝手にやられてきた日本が初めて復讐したという意味では喜びたい。(倉谷)

2018年12月19日付

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