モザイク 2018年3月10日付

 伯国の柔道人口は約200万人に上り、日本の約17・5万人を遥かに上回る。ブラジル講道館の関根隆範会長は「(伯国柔道は)移民110周年を迎える日系社会の歴史と同じ。それ以上前に伯国にもたらせた記録がある」と話し、「日本人移民が子どもに教える中で、他の人も一緒に教えてきた」と普及の根幹を語る。ブラジルの柔道は裾野が広く、幼児にも広まっているほど。また、「ブラジルの青少年にとって何が大切か。これからの100年、ブラジルにとって何が大切か」が問われているという。柔道がブラジル社会の将来を担う青少年育成に貢献することに期待がかかる。
     


 明日、3月11日で東日本大震災から丸7年が経過する。復興庁が1月にまとめたデータによると、現在も避難生活者は約7万5000人を超えており、直近2年間で約10万人以上減ったものの、仮説住宅での生活を余儀なくされている人が未だ2万人に上るそうだ。記者が被災地へ行った震災直後の2011年5月頃は、津波で根元から引っ張り上げられ、逆さまになったビルが海岸付近に横たわっている姿に衝撃を受けた。宮城県女川町では、入江の周囲を囲む林の木の色が上部と下部で変わっており、押し寄せた波の高さ、痕跡が残されていた。ニュースなどの報道の中で数字として聞く波の高さと、実際に現場で目にする痕跡の違いを思い知った。
     


 日系社会では、東日本大震災追悼復興祈願祭実行委員会による慰霊祭が、宮城、福島、岩手の被災3県人会で、震災から5年目の2016年まで行われていたが、昨年からなくなっている。今年は7回忌に当たるが、日系社会では追悼法要をしようという声が出なかったことは残念だ。昨年11月のレジストロ灯籠流しの水難犠牲者追悼法要の場では、震災被災者への祈りが捧げられていた。年忌に沿った法要かどうかなどは関係なく、毎年欠かさず行うことが大切だ。日本側との連携強化を謳う日系社会として、風化させないよう慰霊祭を続けていくことは一つの使命ではないだろうか。

2018年3月10日付

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