モザイク 2018年7月12日

 『モンチ・フジ』チーズ販売の塚田強さんが日系人のコーヒー農場で働いていた時、巨大な雹(ひょう)が大量に降り、コーヒーの実も葉もすべてなくなってしまったことがあったという。「一夜にして何もなくなってしまって。お陰で、一緒に歩合で働いていた人も別の農場へ移ってしまったし、自分も知り合いの農場へ移った」と塚田さんは苦笑した。しかし移った先では、戦前日本人移民と戦後日本人移民の収入格差があったとも話す。「歩合の割合が、戦前日本人移民は35%、自分たちは30%。だから叔父も自分の土地を早く買いたかったのかもしれない」と語った。それがひどい土地だったので、塚田さんは頭が痛かったそうだが。
     


 ロシアで開催中のサッカー・ワールドカップの準々決勝で6日にブラジルが敗戦してから、街中でブラジル代表のユニフォームを売る人を見かけなくなった。無論、応援する人のための商売なので、敗戦廃業は否めないだろう。敗戦後の週末、パウリスタ大通りで売れ残りのたたき売りでもしているかと思って、ざっと見て歩いた限り、販売している人を見かけなかった。露天商はデザイン性溢れる絵やTシャツなどを販売し、普段の光景に戻っていた。楽しむことに関しては、ブラジル人の切り替えの早さは素晴らしい。
     


 6日に行われたワールドカップ・ロシア大会のブラジル対ベルギーの一戦の最中、とあるバス停で出会ったブラジル人女性は、「2時間半待っているが、1本も目当てのバスが来ない」と疲弊した顔で記者に愚痴を漏らしてきた。記者は試合終了直後にバス停に向かったが、それでも30分以上待つしかなかった。同女性は、試合中全てをバス停で過ごしたようだ。しばし雑談して、感心したことがある。「1―2でブラジルは負けたでしょ?」と同女性から問いかけられ、何故知っているのか聞くと、「歓声と悲鳴が聞こえてくるから分かる」と笑い飛ばした。同女性は携帯電話も持っていないという。流石はサッカー王国民。どこにいても結果を察知できるのかも。

2018年7月12日付

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