モザイク 2017年6月6日付

 「中南米日系社会との連携に関する有識者懇談会」報告書について在伯邦字紙への説明会が5月29日、在サンパウロ日本国領事館で行われた。その際、中前総領事の関心として「特に、若い日系人との連携を進めていく中で、日系人が日本人として、日本人の子孫としての誇りを持ちながらブラジルで活躍し、築いてきた資産をどう引き継いでもらうのか」と話した。ホコリ違いだが、総領事館は埃(ほこり)一つないほど綺麗だった。記者が綺麗ですね、と言うと「しっかりと掃除をしていますから」と話したが、まさか中前総領事自身が掃除をしているわけではあるまいが。

 「中南米日系社会との連携に関する有識者懇談会」報告書の中には、日系社会や日本の情報共有に関して「邦字紙が大きな役割を果たしてきた」との言及もある。インターネット等のデジタル媒体にも留意しながら情報発信や情報流通に取り組む重要性も指摘されているが、より具体的な施策は明記されていない。本紙も日本政府の今後の政策に関わらず、媒体の変化や、高齢化が進む1世、2世の日本語を読む読者層の減少に対して、何らかの策を講ずるべきなのは否定できない。取材先で「サンパウロ新聞は、あと何年もつんだろうね」「そろそろ危ないんじゃない?」と厳しい声をいただくこともあるが、現場の記者として少しもどかしい。70年余りの本紙の歴史の片鱗しか知らない分際の記者が、あまり偉そうなことを言うつもりはないが。

 5月24日に行われた文協の着物ショーは、出演した各流派の日本舞踊関係者などの協力で、見た目は豪華だった。しかし、せっかく日ポ両語での着物の説明もあったのだが、元々体育館だった多目的ホールは音が反響し過ぎて「何を言っているのか分からず、残念だった」との来場者の不満の声を多数聞いた。また、出演者が舞台裏から会場に出る際には、いきなり登り坂(スロープ)になっているため、違和感を覚える出演者もいた様子。日本の篤志家からの1億円の寄付の一部を使用して改築された「多目的ホール」だが、今ひとつ使い勝手が悪そうで、「多目的」とするには少々無理がありそう。

2017年6月6日付

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