世界自殺予防デー 伯国は年間約1万件

 今月10日の世界自殺予防デーにあわせ、ブラジル国内でも自殺予防に関する啓発キャンペーンが行われている。世界保健機関(WHO)によると、世界中で年間約80万件の自殺が記録されており、40秒ごとに1件の割合となっている。2012年のデータでみると、中および低所得の国々における自殺者が全体の75%を占めているという。ブラジル国内で14年に記録された自殺による死亡は1万653件だった。アジェンシア・ブラジルが11日付で伝えた。

 異なった調査の分析に基づいた応用経済調査院(Ipea)の研究では、経済危機とその結果としての失業増加が、自殺や、アルコールの乱用による死亡のリスクを高めると指摘されている。

 行政管理と公共政策の専門家ファビオラ・スルピノ・ビエイラ氏は、希望の不足や、社会的・経済的な環境に適応する事の困難さが問題になっていると指摘している。

 危機の時期には、医療条件の悪化や、民間サービスへのアクセスが困難になることにより、医療サービスへの需要が増大する。これにより、政策が厳格化されることで自殺発生の可能性が高まる可能性があるという。

 ビエイラ氏は、「危機は、非常に強い不安定な状況が引き起こされるにつれ、一連の問題を引き起こす。そして、通常は社会分野における支出カットなどの緊縮政策が取られると、人々の生活における危機の影響を軽減する可能性を奪ってしまうことになる」と説明している。

 同氏は、長い歴史の中で危機に直面した様々な国々の分析から、市民を労働市場に復帰させ、最低所得を定め、教育や医療の公共サービスを充実させるなどの政策を採用した国々では、「市民への医療状況に関する危機的な影響が緩和しただけでなく、緊縮財政を採った国々よりも短い期間で経済成長を再開させる事に成功した」と述べている。

 同研究では、予防の重要性を強調しつつ、「社会的な保護や労働市場に向けたプログラムにより、精神的な健康に悪影響を及ぼすリスクや、アルコールの乱用に関連した問題を減らす事ができ、健康と福祉を促進することができる」と述べている。

 ブラジルにおける自殺率は世界平均と比べて低くなっている。保健省によると、死亡情報システムに記録された14年の自殺による死亡件数は1万653件だった。10万人あたりの割合は5・2件で、世界平均の11・4件と比べ半数以下となっている。しかし、特定の社会グループに関連して、自殺者数は着実に増加しているという。

 15~29歳の年齢層では、世界保健機関によれば、自殺は2番目に多い死亡原因となっている。Ipeaが10年に公表した調査では、失業や収入といった経済的な要因が、より若い年齢層のグループの自殺率により大きな影響を引き起こしていると分析されている。

2017年9月13日付け

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