人身取引反対デー 200件超が訴訟や捜査対象に

 国連が定めた人身取引反対世界デーである7月30日は、ブラジルでも人身取引反対デーとされている。連邦検察庁や法務市民権省などの公的機関はこの日にあわせ、1週間にわたって同問題に関する啓発キャンペーンを実施した。25日付のオ・グロボ電子版によれば、現在ブラジル国内では、225件の人身取引の事案が訴訟や警察・検察の捜査により司法当局の対象となっているという。

 国連が2016年に作成した報告によると、一般的に、この種の犯罪の被害者達は主に性的搾取や強制労働などの活動に就かされているという。

 連邦検察庁の刑事部により集計されたデータによると、現在、78件の訴訟が連邦裁判所の第1審で、29件が連邦地域裁判所の第2審で扱われている。このほか、警察により97件、連邦検察庁により21件の事案が捜査中となっている。これらのほか、既に1審で8件、2審で7件の有罪判決が下されている。

 国連の報告ではさらに、人身取引の被害者達が、強制結婚やポルノの制作、臓器摘出、違法な養子縁組、物乞いへの利用、また武力紛争における「子供民兵」としても利用されていると指摘している。国連によれば、12年から14年の間に南米地域で5800人が人身取引の被害に遭っており、うち半数は性的搾取、3分の1は強制労働に利用されているという。

 連邦検察庁では、昨年10月に大統領により署名された人身取引に関する法律により、ブラジルにおけるこの種の犯罪の撲滅に向けた取組みが前進したとしている。その以前は、性的搾取を目的とした人身取引だけが刑法で犯罪とされていたという。

 人権省が4月に公表したデータによると、昨年度は人権侵害に関する13万3061件の苦情が同省に寄せらえれており、そのうちの106件が人身取引に関するものだった。この中の大半の被害者は女性で、特に子供や未成年の女性だったという。

 同省の統計では、被害者の45%が女性、21%が男性で、その他は性別に関する情報がなかった。また人種に関する情報もほとんどなく、15%が黒色系および褐色系、12%が白色系とのみ報告されている。年齢層では、37%が8~17歳、34%が0~7歳となっており、女児と未成年の女性がこの犯罪で最も犠牲になっている事を明らかにしている。人権省が受け付けた106件の訴えのうち、50%は容疑者に関するデータがない。容疑者が被害者の知らない人物だったケースは20%となっている。

 同省によると、同省が11年から16年の間に受け付けた人身取引に関する通報は698件となっている。これらの通報の大半は、検察や児童相談所、連邦警察、警察署などに連絡されるという。

2017年8月2日付け

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