伯への投資に中継国利用 世界的企業、税制上のメリット求め

 グローバル企業各社は税制上の利点を求めて、ブラジルへ生産的な投資をするための中継ぎとしてオランダやルクセンブルクといった経済的に大きくない欧州の国々を利用している。ブラジル中央銀行(BCB)のデータによれば、2016年には105億2400万ドルがオランダからブラジルへ流れ込み、地元企業への資本参加に充てられた。ルクセンブルクからの投資額は73億9500万ドルだった。伯メディアが1月30日付で伝えた。

 ブラジル中央銀行がまとめるブラジルへの直接投資国ランキングでは、グローバルに事業を展開するいくつもの企業を抱える米国を抑えて、オランダは4年前から1位の座に着いている。また、ルクセンブルクは数年前から、ランキングの上位に名を連ねている。しかし、投資された資金のほとんどは、オランダ及びルクセンブルクを出所とするものではない。

 この件について、エスタード・デ・サンパウロ紙の取材に応じた専門家は、より税金のかからない国へと資本を移動させるという、金融のグローバル化の直接の結果であると説明する。高等教育・調査研究所(Insper)経営学修士課程のオットー・ノガミ教授は「オランダは今日、租税回避地(タックスヘイブン)として機能している。オランダの税制は、主に利益については、欧州大陸内の他の国々と比較すると非常に興味深いものだ」とし、「企業はオランダ国内に生産子会社を持つ必要がない。オフィスを持っていれば十分だ。このオフィスが資金を受け取り、ブラジルなどといった他国市場で運用する」と話す。

 ブラジル多国籍企業・経済グローバル化研究会(Sobeet)のルイス・アフォンソ・リマ会長は、投資を容易にする手法は、例えば、北米の投資家らによって利用されているとし、「オランダは資本の通り道、だからここへ投資する。オランダは他の国々との間で多くの貿易協定を結んでいる。例えば多くの米国の資本は、後に最終的な到着地へ向かうためにオランダを通ることを好む」と説明する。

 中銀がまとめた数字によれば、企業の資本参加における米国からの直接投資額は16年、オランダ、ルクセンブルクのいずれをも下回る65億4400万ドルだった。しかし、実際の額はそれをはるかに上回るであろう。

 ただし、オランダからの投資すべてがこのようなケースというわけではない。オランダの特定のケースにおいては、ブラジルにおける生産的な投資の多くの部分は、実際にオランダ企業につながっている。ノガミ教授は、C&A(小売り)やシェル(エネルギー)、ING(金融)、ハイネケン(飲料)、フィリップス(電機・家電)といった巨大なグローバル企業の名を挙げて、これらの企業は一定の投資が要求されるブラジルにおいて堅固なビジネスを行っていると指摘する。

 ではルクセンブルクはどうか。リマ氏は「しかし、ブラジルに存在するルクセンブルクの企業の名を挙げるのは難しい」と話す。

 同氏によれば、オランダとルクセンブルクはブラジルにとって、資金の流れの三角関係において重要な国々ではあるが、無二の存在ではない。ブラジル中銀のデータによれば、英領バージン諸島(16億3700万ドル)、ケイマン諸島(3億6400万ドル)、バミューダ諸島(2億6600万ドル)、バハマ(1億2500万ドル)もそれぞれ、16年にブラジル企業に投資している(カッコ内は16年の投資額)。おそらく、これらの資本の大部分は、米国など他の国々を出所とするものだ。

 ブラジル中銀は毎年、外国資本の全国調査(Censo de Capitais Estrangeiros)を実施している。この調査では、ブラジルへ入ってきた資金の実際の出所はどこなのか、それを確認することが可能だ。その最も最近のデータ(14年調査)は、合計5235億7900万ドルの外国資本がブラジルに投じられ、そのうちの1117億1500万ドル(全体の21.34%)は米国を出所とするものだったことを示している。オランダを出所とするものは713億5200万ドル(13.63%)、そしてルクセンブルクはわずか142億2300万ドル(2.72%)だった。

 米国、オランダ、スペイン、英国、フランス、日本、ドイツ各国は、ブラジルにおいて生産資産を最も支える国々、つまり資金の出所だと考えられている。

2017年2月11日付

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