伯国で柔道を通じた人間教育を 日本の協力で伯国公教育に導入

伯国で柔道を通じた人間教育を 日本の協力で伯国公教育に導入
岡田総監督

五輪銅メダリストの岡田氏が5都市で指導

 日本政府を中心に官民連携で行うスポーツを通じた国際貢献事業「スポーツ・フォー・トゥモロー(SFT)」プログラムの一環で、「ブラジル公教育への『柔道』導入プロジェクト」が今年度からスタートした。同プログラムで、筑波大学から岡田弘隆准教授(同大柔道部総監督)ら2人が来伯し、7~11日の日程でサンパウロ(聖)州内5都市約10カ所で柔道指導を行う。岡田総監督、SFT情報・国際部の渡辺聡さんらは着伯した6日、ブラジル講道館の関根隆範会長らと記者会見を開いた。

 2016年10月21日に文部科学省と伯国スポーツ省が「リオ2016から東京2020」への継承を主に、スポーツ・体育教育分野での協力覚書を締結したことで、同プロジェクトが正式に始動。伯国側の意向に応え、人間教育を念頭に置いた公教育への柔道導入を日本側が支援している。

 昨年9月、同プロジェクト開始に先立ち、ブラジルから7人の柔道指導者が訪日し、学校柔道での指導方法などを現場視察を通して学び、日本の学校体育柔道の現状・取り組みへの理解を深めた。その際、訪日団のプログラムを作成した岡田総監督が今回、伯国で講習会を実施する運びとなった。訪日団の一員だったラファエル・ボルジェスさんも記者会見に同席。今年も同数程度の柔道指導者が訪日する見込みとなっている。

 岡田総監督は、2度五輪に出場し、1992年のバルセロナ五輪で銅メダルを獲得。他にも世界選手権大会やアジア大会優勝など数多くのタイトルを獲得している。

 今回、岡田総監督らは、サン・ジョゼ・ドス・カンポス、モジ・ダス・クルーゼス、サントス、聖市、バストスの5都市で柔道教育に関する講演、柔道指導者への実技指導を行う。

 日本では2010から公教育で武道が必修化されているが、柔道に特化されていないことを踏まえて、岡田総監督は「伯国では柔道を必修として学校体育に取り込む動きが既に始まっていることを日本人として、柔道の専門家として羨ましくも嬉しくも思っている」と前置きし、「短い期間、限られた5都市での講習会に全力で取り組みたい」と意気込む。

 また、岡田総監督は柔道の創始者・嘉納治五郎氏の言葉を紹介し、柔道という「道」が人間教育を最大の目的にしていることを強調した。「嘉納先生が同大学の前身・東京師範学校の校長を長く務め、その流れを汲む筑波大学で指導している立場でもある。嘉納先生の教えを国内だけでなく海外にも伝えられることを嬉しく思う。限られた地域の指導者への指導になるが、その教えがそれぞれの地域で広まっていくことで、伯国公教育への柔道導入に上手くつながっていけば」と語った。

2018年3月10日付

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