伯国滞在のベネズエラ人 来年末には倍増の可能性も=国連

 国連は14日、経済的・社会的な混乱にある自国を離れてブラジルへ移るベネズエラ人の数が、来年中に現在のほぼ倍に増加するとの見通しを示した。国境を接する北部ロライマ州からブラジルへ移り住むベネズエラ人について、国連は、食料不足や、保護施設や教育の不足、暴力など、同国人が直面する問題に警告を発するとともに、ブラジル政府がこの問題に対処するため、国際的な支援が必要になると指摘している。エスタード紙電子版が14日付で伝えた。

 この分析は、ベネズエラ人の難民および移住者の支援のための国連の計画の一部として明らかにされた。分析によれば、ブラジルに移り住むベネズエラ人の数が、今年12月時点の約10万3000人から2019年12月には約19万人に達するとの見通しが示されている。

 自国を離れるベネズエラ人の数は、現在の200万人から来年末には530万人まで増加すると推定されている。ブラジル以外の中南米諸国でも同国人の流入が増加すると見られており、メキシコでは12月時点の16万3000人から来年12月には19万1000人へ、コロンビアでは150万人から220万人、エクアドルでは27万8000人から50万600人、ペルーでは69万8000人から130万人へとそれぞれ増加するとみられている。

 このベネズエラ人の危機問題を担当する国連特別代表のエドゥアルド・ステイン氏によれば、自国外へ移動するベネズエラ人の数は最も多い時で1日あたり1万8000人に達していた。現在は約5000人程度になっているとしながらも、「これは、この地域では前例のない動きである」と述べている。

 ステイン氏は現在の状況について、中南米で史上最大規模の人的移動だとし、同地域ではそれに対する準備が整っていなかったと述べている。また、来年始まるベネズエラのマドゥロ大統領の新たな任期において、近隣諸国がどのように対応するのかわからないとしている。

 ブラジルの位置は戦略的なものと考えられているという。ステイン氏は、ブラジルが現在直面している経済危機や暴力の問題により、ボルソナロ新政権でベネズエラ人に関連した国の政策が変更されない事に期待を示している。

 19年に向けて国連は、ベネズエラ人の流入に備えるため、少なくとも5600万ドルをブラジルに拠出するよう国際的な援助を求めており、さらに国境地域の約11万人のブラジル人のために、医療と学校を強化するよう呼び掛けている。

 国連によるこの計画は、ベネズエラ人がすぐには母国に戻らない事、そして、生産の主体になる必要がある事の認識をベースとしている。

 ブラジルにおける目標は、ベネズエラ人が地元社会に溶け込む事にあるという。そのため、拠出金の49%は、社会経済的な統合と、ベネズエラ人と地元住民の共存、また脆弱なグループの保護に向けて支出されるという。その他、28%は食料品や医薬品等の緊急で直接的な人道支援に向けられ、16%は保護、7%は政府の構造強化に向けられるという。

 国連によれば、現在ブラジル国内には8万8900人のベネズエラ人移住者が滞在しており、そのうち6万5000人が難民申請を行っている。11月以降は、1日あたり400~500人が国境を越えているとされる。

2018年12月18日付

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