南米セミナー開催

南米セミナー開催
ブラジルの日本食事情に耳を傾ける参加者たち

 【福岡支局・吉永拓哉福岡支局長】JICA九州(植村吏香所長)は、南米の日系社会と日本企業との経済交流を目的として、ブラジルなど5か国12人の日系人ビジネスリーダーを九州に招聘し、1月30日に福岡市内のエルガーラホールで『食』をテーマとした南米セミナーを開催した。

 南米の総人口は6億人を超え、GDPは600兆円規模とASEANの2.2倍もある。それに加えて約230万人の日系人が暮らしており、日本にとってはビジネスの可能性を大きく秘めているが、地理的にアジア諸国に近い九州の企業には、あまり知られていない。

 招聘された12人は、いずれも南米で日本食レストランや食品製造にかかわる事業者たちで、1月22日から1週間にわたって長崎県と福岡県内の食品関連企業を視察した。

 30日の南米セミナーには九州の企業経営者ら約50人が参加し、各国の日系人ビジネスリーダーたちの話しに熱心に耳を傾けた。

 ブラジルの魅力を紹介した駒形エーネルさんは、クリチバ市に本社を置くMaster Admの経営者で、ブラジル南部の大型ショッピングセンターに日本食ファーストフード店をチェーン展開しており、並行して日本食品の販売業も行っている。

 今後は、持ち帰り弁当屋や総菜販売にも乗り出すという駒形さんは、「日本から食材や業務用キッチンを輸入したい」と参加者たちに希望を述べた。

 サンパウロ市で焼きそばなどの製麺や食品調味料を製造しているアルファ食品のヒデシマ・マルセロさんは、「サンパウロ市のほぼすべてのスーパーマーケットには日本食品コーナーがあり、ブラジルの消費者たちは、より良い味と高品質の日本食を求めている」と現状を語った。

 ヒデシマさんは、訪日をきっかけに日本企業とのネットワークを強化し、日本の食材や技術を取り入れたいという。

 ブラジルからの招聘者で最後に紹介されたモリ・ルイスさんは、サンパウロ市で日本食レストランや寿司屋、日本食品販売を手広く営む。

 近年、ブラジル人の間でも人気の高い日本酒に注目しており、「わが社が日本酒のブラジル代理店となって販売促進につなげたい」と参加者たちに呼びかけた。

 セミナー終了後のビジネス交流会では、参加者たちのほうから名刺を持って日系人ビジネスリーダーのもとへ挨拶まわりをしていた。

 参加者のひとりで、福岡県で稲荷ずしの皮を製造しているオーケー食品工業(株)の野寄はるか海外営業部主任によると、現在、同社は海外30か国に輸出しているものの南米諸国との取り引きは「年間にわずか数万円ほどしかない」という。

 このセミナーを機に、南米への本格的な進出の足掛かりをつけたいと意気込んでいた。

2019年2月1日付

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