在ベレン領事事務所総領事館に復活か 外務省内で復活の声が浮上

アマゾン移民90周年を前に弾み

 【堤剛太ベレン支局長】在ベレン日本国総領事館が領事事務所に降格され、早や4年が経過したが、来年のアマゾン日本人移住90周年祭を前に、にわかに「総領事館」への復活の声が外務省内で浮上していることが、このほど明らかになった。もし、この話が具体化すれば、90周年祭祭典へ大きな花を添えることになるだろう。

 在ベレン日本国総領事館が、在ベレン日本国領事事務所へと降格されたのは2012年12月の折だった。日本政府が、南スーダンとアイスランド等への大使館新設を決めたことで経費削減の影響をもろに被り、一時は「出張駐在官事務所」への降格まで審議されていた。翌年早々から、当地ベレンの日系社会が汎アマゾニア日伯協会を中心にパラー州政府やベレン市まで取り込み、反対運動を繰り広げた。

 さらに、13年5月には汎アマゾニア日伯協会の生田勇治会長、パラー日系商工会議所の山田フェルナンド会頭等が日本を訪問し、麻生太郎副総理兼財務大臣と面会し、直接陳情を行っている。この折、総領事館廃止の法案は阻止することは叶わなかったが、「出張駐在官事務所」という最悪の格下げまでには至らず「領事事務所」という格別の処置が取られた。

 ポ語では前者の場合、「エスクリトーリオ」と文字通り「事務所」と表記され、現在の領事事務所の場合は「コンスラード」と「領事館」の名称が残ることから、一応の陳情成果はあったと言えよう。

 今回の、ある外務省高官からの復活情報を推測すると、外務省内ではブラジルシンパグループを中心にベレン総領事館への復活運動が行われていた様子で、来年のアマゾン日本人移住90周年祭に合わせて、この昇格案が披露されるのではないかと期待される。

 ベレンへの領事館設置は戦前の1934年で、1955年から2014年まで総領事館としての長い歴史を誇ってきている。パラー州内には、中国資本の企業や商店の進出がここ数年前から活発に行われてきており、また、州立大学内には中国政府機関孔子学院の助成で中国語学科も創設されるなど、中国政府がアマゾン地方での拠点作りを狙っている様子が明確にうかがえる。

 そういった時期での、総領事館撤退を危惧したものだが、今回の「内々定」を当地日系社会は朗報と受け止め、90周年祭への弾みとすることだろう。

2018年5月16日付

コメント0

コメントを書く

Login

Welcome! Login in to your account

Remember me Lost your password?

Lost Password