夏入り前にデング感染大幅増 冬・春の減少期の傾向に変化

 昨年11月のサンパウロ州内におけるデング熱の感染者数が1万3295人となり、2000年以来過去最高数に達した。感染数が減少しやすい7月から11月までの合計数も、昨年は4万5923人となっている。フォーリャ紙など各メディアが報じている。

 この時期としてはかなりの増加となっている。通常、この寒い時期には、デング熱の症例は数百件を超える事はないという。

 6月から7月にかけての感染数で見ると、過去4年間で約85%減少しているが15年度の減少率は65%のみだった。

 15年度にデング熱の深刻な流行に苦しんだ都市は、カンピーナス、タウバテ、ソロカバなどで、通常は全国的に減少する時期の統計を逆に引き上げている。

 12月のデータは、まだ州の流行病学監視センターから発表されていない。

 厚生省によると、15年は12月の最初の週までに、全国でデング熱の「可能性がある」ケースは158万件を記録している。8月に減少した後、年末に向けて発症数は上昇し始めた。

 デング熱が原因とされる死亡者は、11月半ばまでに全国で811人で、重症者は1488人。14年の感染者は55万5462人で、453人が死亡している。

 人口10万人あたりの感染者数が最も多かったのはゴイアス州で、2314人。サンパウロ州は同1615人だった。地域別に見ると、南東部が約97万5000件で63%を占め、北東部が約27万9000件、中西部が約19万8000件となっている。

 感染数が減少する時期が実質的になくなっている理由に関して、まだ専門家の間ではっきりしておらず、蚊の行動や抵抗性の変化などを研究しているという。

 しかし、こうした現象の理由として、不規則な降雨分配や気温の急激な上昇などの気候の影響や、都市に蚊が適応し易くなっていること、デング熱の一部の型に対する市民の免疫力の低さなどの見方が出ている。

 サンパウロ総合大学(USP)の公衆衛生学部流行病学科の研究者で生物学者のパウロ・ロベルト・ウルビナッチ氏は、年間を通じて自宅の世話をする必要がますます増加していると話す。「年間を通じて、明確な季節を定めることはできない。蚊が繁殖するための条件は、春夏秋冬のいつでも揃っている」

 同氏は、特に休暇時に家族は注意を払う必要があるとしており、「旅行に出る前に、全てを掃除することが非常に大切だ」と警告している。

 寒い時期におけるデング熱の感染が多くなっているとはいえ、年間で最も多い時期は2月から4月だという。サンパウロ州ではこの時期に、50万人以上が感染している。年間でピークに達する3月には、22万5000人が感染したという。

 今年後半からの利用開始が見込まれるワクチンの接種で即座に解決するわけではない。免疫を保証するために3度接種する必要があるが、全ての社会グループに行き渡るのは難しいと見られる。

2016年1月9日付

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