宮崎県人会、母県に激励署名を送付準備

「ブラジルには川南町出身者も多くいるので…」と心配する黒木会長

口蹄疫感染被害の拡大を憂慮

 牛や豚、羊などの偶蹄目(2つに割れたひづめを持つ動物)などに伝染する家畜 伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の感染拡大に伴い、日本政府は19日、発生源から半径10キロ圏内(宮崎県川南町およびその周辺)で飼育されている牛・豚約32万3千頭(すでに処分されているものを含む)を殺処分するとの方針を発表した。4月20日に1頭目の感染が公表されてから1か月の間、地元自治体 などが中心となって感染拡大を阻止するべく懸命の作業を続けてきたが、感染は収まるどころかますます拡大し、18日には東国原英夫知事が非常事態を宣言す るまでに悪化した。

僅かの金より「心」届けたい

 この事態を受けてブラジル宮崎県人会(黒木慧会長)では、大切な牛や豚を失い精神的・経済的に苦悩している畜産農家や、事態収拾にあたっている自治体関係者などを激励するための署名を集めようと現在、準備を進めている。
19 日午後、黒木会長に話を聞いたところ、同会では口蹄疫感染が公表された9日後の4月29日に県庁農政水産部あてに見舞いのメールを送り、5月17日にはアフトーザ病(口蹄疫)ワクチンをブラジルから送る旨を申し出るなど、母県の非常事態の一助になるべく行動を起こしてきた。

 このワクチンの申し出については18日、「宮崎県のために大変ありがたいお話をいただき、心より感謝申し上げます」との謝意とともに、「ワクチンの接種につきましては現在、国と協議中で決定はしておりません。また、ワクチン接種が必要と判断された場合において、ワクチンの必要量の確保はできるようでございます」との回答が農政水産部から届いた。結局、ブラジルからワクチンを送ることはなくなったが、黒木会長は「我々ブラジルの県人も心配しているということは母県に十分伝わったと思う」と話す。

 準備を進めている署名について黒木会長は、見舞金や義援金を集めて送ろうかという話もあったが、数百億円にものぼる被害額から「わずかばかりのお金を送っても」と判断し、宮崎の人たちを勇気付けるための「心」を送ることにした。「これは宮崎県だけでなく日本全国の人が心配している大きな問題」(黒木会長)ということから、県連(与儀昭雄会長)の協力を得て広く、たくさんの人から励ましの署名を集め、今月中に届くように発送したいとの考えを示した。
 これについて県連の園田昭憲副会長は19日夜、まだ黒木会長から話を聞いていないとしたうえで、「話があれば県連として全面的に協力する」と本紙に語った。

2010年5月21日付

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