平成28年度秋の叙勲 4管内で9人の受章が決定

平成28年度秋の叙勲 4管内で9人の受章が決定
平成28年度秋の叙勲受章者

邦人叙勲4人、外国人叙勲5人

 平成28年秋の叙勲として、在ブラジル日本国大使館管内2人、在サンパウロ(聖)総領事館管内5人、在マナウス総領事館管内1人、在レシフェ領事事務所管内1人の計9人(うち、外国人叙勲は5人)がこのほど決定した。叙勲受章者と主な功績は次の通り。

【邦人叙勲】

◆篠原正夫氏。旭日単光章。92歳。サンパウロ(聖)州聖市在住。柔道家で元柔道ブラジル男子代表監督。長年にわたって柔道講師として柔道の普及と後身の育成にあたり、多くのメダリストを育てブラジル柔道の地位向上に寄与。自身もロサンゼルス五輪の柔道男子監督として、柔道部門でメダル獲得に貢献。ポルトガル語による柔道マニュアルを作成し、柔道の歴史や日本精神を抱合する柔道理念の普及に務めた。

◆尾西貞夫氏。旭日単光章。73歳。聖市在住。元リベルダーデ文化福祉協会会長。現サンパウロ日伯援護協会(援協)副会長。リベルダーデ文化福祉協会会長として、同地域の活性化に取り組んだほか、援協副会長として日系社会の福祉と医療向上に貢献。また、ブラジル兵庫県人会会長として、旧国立神戸移民収容所の保存と神戸市立海外移住と文化の交流センター開設への協力を行うなど両国の友好関係促進に貢献した。

◆松尾治氏。旭日双光章。78歳。聖市在住。元ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)会長。現ブラジル日本文化福祉協会副会長。ブラジル日本移民100周年記念協会執行委員長として同記念式典を主導したほか、「ブラジル日本移民百年史」の編纂・刊行委員会を立ち上げ、「ブラジル日本移民百年史」の日本語版及びポルトガル語版を刊行。また、県連会長として、サンパウロ日本祭りの運営を改善し、日伯相互理解や交流の促進に貢献した。

◆岡崎勝一氏。旭日双光章。70歳。ペルナンブコ州レシフェ市在住。大学在学中にボランティアとして参加した日本人移住地の巡回診療活動がきっかけで、北東伯の日本人移住地で巡回診療を実施し、移住者の健康増進と移住地の活性化に貢献。同地での邦人負傷の際にも、被害者家族に対し医療体制や治療方針を日本語で伝達し、家族の意向を病院側に伝えるなど、被害者に対する適切な治療と困難な状況にある家族を支援。2014年のサッカーW杯のレシフェで行われた日本戦で、試合開始から翌日未明まで医療ユニットに待機。日本人観戦者に対し診療と助言を行った。

【外国人叙勲】

◆上田正美氏。旭日重光章。73歳。聖市在住。日系ブラジル人として初めて、司法高等裁判所判事に就任し、日伯の重要な接点として両国の関係発展に貢献。日伯比較法学会の創設メンバーの一人として、日伯政府間の法律分野で相互理解・協力の発展に貢献し、日伯社会保障協定及び日ブラジル受刑者移送条約締結につながる役割を果たした。

◆タツオ・マツナガ氏。旭日双光章。77歳。ブラジリア連邦区在住。ブラジリア日伯文化協会会長として、同地の日本文化及び日本語の普及に貢献。1965年以来、日系人等に対する日本語教育を実施している同協会併設の日本語学校の環境改善等により、日本語普及の一層の推進に尽力。毎年開催される「伝統ヤキソバ」や運動会等のイベントを通じて文化活動を推進した。

◆木多喜八郎氏。旭日小綬章。72歳。聖市在住。元ブラジル日本文化福祉協会(文協)会長。元希望の家福祉協会理事長。文協会長として2014年8月に安倍総理が来伯した際、日系社会歓迎式典を共催団体の代表として主導。日伯親善交流の面で貢献したほか、文協ビルの近代化改修事業等を推進し、日系社会の福祉向上に寄与。希望の家福祉協会理事長として例年行事である「緑の祭典」を拡大し、同会の収入基盤の改善に取り組むなど福祉向上に寄与した。

◆谷口ジョゼ潔氏。旭日双光章。61歳。聖市在住。元聖州軍警察参謀部人事企画課長。約30年間にわたり聖州軍警察士官として一貫して州の治安維持・改善に貢献したほか、本邦要人の訪問における警護や邦人保護等にも携わり、在留邦人の安全確保に寄与。また、聖市で日本式の地域警察活動の普及に向けた取り組みを推進するなど、日本警察と聖州軍警察との協力関係の構築に尽力した。

◆カツコ・テレーザ・コバ・サトウ氏。旭日双光章。76歳。アマゾナス州マナウス市在住。マナウス市北部のエフィジェニオ・デ・サーレス移住地で、同地のオウビドール・サンパイオ市立小学校及び同移住地自治会日本語学校で教鞭をとり、長年にわたり日系子女に日本語教育を施し、日本語を正しく理解する次世代日系人材を多数育成した。また、同小学校で日系・非日系の区別なくポルトガル語で教科の授業を行い、多数の卒業生を含めた親日家の輩出に貢献した。

叙勲者から感謝・喜びの声 日本で受章の尾西、松尾両氏

 今回の秋の叙勲受章者のうち、日本で受章される2人に喜びの声を聞いてみた。

 旭日単光章を受章した尾西貞夫さん(73、兵庫)は、援協役員として33年、兵庫県人会会長として20年間にわたって務めたことなどが今回の叙勲につながったのではと振り返り、「誰もが頂けるものではないので、率直に嬉しい」と喜びを表した。

 また、リベルダーデ商工会(現・リベルダーデ文化福祉協会)時代に「東洋会館」建設に携わったことなどにも触れた上で「土曜、日曜も関係なく各地を歩き回ったので、特に家族や子供たちには迷惑をかけたと思っています。これまで支えてくれた家族や仲間たちに感謝したい」と支持者への思いを語った。

 旭日双光章を受章した松尾治さん(78、福岡)は、1959年から南米銀行に入行し、15年間で5つの支店長としての業務を経験したほか、南米安田の社長としても活動した。特に、戦前移民が多かったサンパウロ州ミランドポリスやペレイラ・バレットでの支店長時代に、「戦後移民である私が戦前移民の方々のご苦労を聞き、南米銀行で働けたお陰でコロニアとともに育ち、皆様にお世話になってきました」と振り返る。

 また、定年退職後は「何かコロニアのお役に立ちたい」と県連会長、文協副会長、宮坂国人基金執行理事などとして活動してきた。「このたびの叙勲は本当に光栄に感じています。一人の移民としてブラジルに来て、自分なりに努力してきたつもりですが、皆さんに助けられてやってきました。叙勲は私のものではなく、コロニアの代わりに受けたもの。今までお世話になった人たちに、恩返しのつもりで活動してきました」と日系社会への感謝の気持ちを表した。

2016年11月4日付

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