憩の園(旧救済会)に手をさしのべよう ㊦ 特別寄稿 網野 弥太郎

 ここでこの解決策を皆さんに考えていただきたいのです。私たちブラジルの移住者は時代を越えてこの地に移り住み、この地を第2の故郷として永住する覚悟でいます。かつて渡辺マルガリーダさん、宮腰、石原、高橋さんたちがこの救済会(旧名)を創立したのは同胞の恵まれない人にひかりを与える為に手をさしのべ戦前戦後を通じて何と60年間会の基礎を作り、爾来、歴代の役員、関係者が会の運営を担い、今日まで継続する事が同胞に対する温かい温情の賜であり、日本人に対する博愛の精神と愛情であり、後陣の我々にとっても見過ごすことの出来ない事と思います。そこで私は皆々様に「貧者の一灯」をお願いする為、入園者の出身県、入植地、最終居住地、所属していた日本人会、同航会、趣味の会、スポーツ、文化団体等と入園者との縁故を頼って、1サラリオから1/2サラリオを、毎年当会に寄せていただき、団体の会員になっていただきたいのであリます。因みに、現在入園している家族に戦後移住者の家族が多く、1953年後に移住された方と伺っております。まさに歴史の移り変わりを感じます。

 確かに今日ブラジルの社会経済状態は大変困難期にあります。しかし先人が私達に途を開いてくれたお蔭で今日の私たちがあるのも間違いのない事実であり、自分たちがあり、この私たちが各入園者との縁を頼りに協力出来るとすれば、本年移民110周年の大きな節目の年に、また記念すべき年に出来る最大のことであると言えましよう。

 今日、日系社会も多様化のなかで、3世で混血が42%、4世では62%という人文研の報告もあり、日系人だけの老人ホームへの協力は難しくなって来ているのもまた事実であり、自分たちが住む最寄りの施設への協力もありましょう。しかし、「血は水より濃い」ではありませんが同胞の困難を見過ごしてはならないと思います。

 また、当日顧問の大先輩から今日の日系団体の福祉事業を一つに統一し援協を中心に救済会、子供の声、希望の家が一つになり日本政府、ブラジル政府に対しての交渉力を強大にして、2世、3世、4世に各施設の事業を解りやすくする為に、今こそ統一する事が必要であるというご意見もありました。蓋し名言で時宣を得た発言であります。また他の顧問の方は今こそ憩の園の財政を解決する為、早急に特別委員会を作り、コロ二アの皆様の英知を集めるべきとのご意見もあり日系社会110年でますます世代交代が進み、多様化社会の中で私たちの身体の中を流れる血液は間違いなく日本人のものであると信じて、ここに私見を述べコロニア先輩諸兄のご協力とご賛同をお願いするものであります。(おわり)

2018年3月14日付

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