教育における不平等 所得層で就学率に違い

 教育関連NGO(非政府組織)「トドス・ペラ・エドゥカソン」は先月下旬、モデルナ出版との連携による「ブラジル基礎教育年鑑」を発表した。3日付アジェンシア・ブラジルによれば、同団体のプリシラ・フォンセッカ・ダ・クルス代表は、ブラジルには教育上の不平等を軽減する事に向けた政策がないと評価し、そのことは教育上のデータだけでなく国の発展にも影響を及ぼすと指摘している。

 同年鑑は、国家教育計画(PNE)により組織されたブラジルの教育データを収集したもの。2014年に裁可されたPNEは、教育を改善するための24年までのいくつかの目標が設定されている。その中には、年間の国内総生産(GDP)の少なくとも10%をこの分野に投資する事が規定されている。現在の投資額は、GDPの5.3%に相当するという。

 このデータでは、教育指標において、貧困層と富裕層との間に大きな格差がある事が示されているという。クルス代表は、「これは、将来をかなり左右する。職業だけでなく、生活と社会参加、そして市民権を左右する。学歴を考慮に入れた調査では、国内の平均就学年数が3年増えれば、GDPの1%の増加に貢献する事を示している」と説明している。

 現在の18~29歳の平均就学年数は10.1年となっている。しかし、富裕層の25%と貧困層の25%を考慮した場合、違いが現れる。富裕層の25%のグループの平均就学年数が12.5年であるのに対し、貧困層の場合は4年間少ない8.5年となっている。法律では、4~17歳までの合計で13年間が義務教育となっている。

 ブラジルでは、就学していない子供・少年少女の入学指導が進んできたものの、社会経済的な格差は今なお教育に影響を及ぼしているという。一例として、最低賃金の4分の1(234.25レアル)以下の所得の世帯の4歳と5歳の子供の就学率は86.8%となっているが、最低賃金(937レアル)以上を得ている世帯の子供の場合、就学率は94.8%に増加している。15~17歳の年齢層でも違いがあり、前者が79.1%であるのに対し、後者では91.5%となっている。

 クルス会長は、この不平等をなくすためには、現在の論理を逆転し、貧困層の青少年達に対し、より良いインフラと良質な教育を受けた教師達による、さらに質の高い教育を提供する事が必要だと指摘している。しかし同代表は、現実に起こっていることは反対だとし、「学歴の低い共同体は、生み出す富が少なく、教育への投資が少なくなるという循環にしばられている」と述べている。

2017年6月17日付

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