日系社会の遺産調査㊱ アマゾン移民を弔う 「開拓先亡者供養慰霊碑」

日系社会の遺産調査㊱ アマゾン移民を弔う 「開拓先亡者供養慰霊碑」
開拓先亡者供養慰霊碑(2018年9月16日撮影)

 パラー州アナニンデウア市のアマゾニア援護協会が運営する厚生ホーム(Cidade Nova IV, Tv. SN-3, WE-33, 753)敷地内に安置されている「開拓先亡者供養慰霊碑」は1979年、アマゾン入植50周年を記念してアナニンデウアにあった汎アマゾニア日伯協会の学生寮前の庭に建立された。

 『汎アマゾニア日伯協会創立55周年記念誌』によると、建立時には、サンパウロ市イビラプエラ公園内の慰霊碑と同様に、海外移住家族会連合会(田中龍夫会長=当時)が72年に創立10周年記念事業として「南米無縁仏慰霊碑建立」計画を決議し、汎アマゾニア日伯協会(越智栄会長=当時)と無縁仏の共同調査を行った。その結果、アマゾン地域に無縁仏252柱が存在することが判明し、74年に同連合会の藤川辰雄事務局長(故人)が同年10月に来伯してアマゾン中流域に当たるパリンチンスやマウエスなどに確認に向かった。

 77年には、同連合会から建設費の一部として270万円の助成金が贈られ、翌年には設計図が完成した。豪筆は同連合会の田中会長が担当し、作成した無縁仏の名簿が慰霊碑に納められた。

 50周年祭初日となった79年11月4日に除幕式が行われ、越智祭典委員会顧問、アラージョ・ヌーネス同州知事、石川賢治在ベレン総領事、田村景一慶祝団団長らが出席し、慰霊碑に献花した。

 その後、95年に同学生寮の売却に伴って厚生ホーム内日本庭園に移設されているが、現在も同協会が管理団体となっている。

 例年11月2日の「死者の日(お盆)」の前週土曜日には、開拓先没者慰霊祭が執り行われ、参列者が先人への祈りを捧げている。(つづく)

2018年11月7日付

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