民謡は「ふるさとの宝物」 ブラジリア公演満員札止め

民謡は「ふるさとの宝物」 ブラジリア公演満員札止め
満席の観客を前に18曲披露した団員。会場は静まり返り、民謡に酔いしれた

庶民の伝統文化に伯人も共感

民謡は「ふるさとの宝物」 ブラジリア公演満員札止め
佐藤大使(右から4人目)、 藤村和広統括公使(左端)と記念撮影した公式訪問団一行

 公益財団法人日本民謡協会は16日にサンパウロ市で開かれた同協会ブラジル支部創立50周年記念式典、記念公演を契機に「日本民謡協会国際文化交流ブラジル大会公式訪問団を組織し、8日に来伯した。以後、サンパウロ(フェスティバル・ド・ジャポン会場)、プレジデンテ・プルデンテで公演を行い、14日にはブラジリアで公演「MINYOU」を行った。ブラジリア公演の会場となったブラジル銀行文化センター劇場は日本の民謡を聴こうという人で満席になり、その7割以上はブラジル人が占めた。

 公式訪問団は、金子利夫団長(日本民謡協会常務理事)をはじめ、副団長に菊地淡茂(日本民謡協会組織部長、歌手、三味線)、団員は福島竹峰(歌手、三味線)、佐々木淙山(そうざん)(尺八)、佃光堂(歌手)、清野明子(歌手、鳴物、お囃子)、山本代富(公演補助)の7人。いずれも日本を代表する一流メンバー。ブラジリア公演は、日本民謡協会、ブラジル日本大使館、ブラジル連邦政府、ブラジル銀行文化センター、地元のニッポ・クラブ、サンパウロ新聞社が共催した。

 日本人の心の歌と言われる民謡。戦前戦後を通じて日本移民がブラジルでも歌い続け広げてきた。その後押しをし、さらにブラジル社会に民謡を普及したいと選んだのが首都ブラジリアだった。同日午後8時から日本大使館の全面的な支援でブラジル銀行文化センターを会場にして行われたブラジリア公演には、会場に入れない観客が出て、満席になる340人が詰めかけた。しかも、観客は7割以上がブラジル人というまさに国際文化交流にふさわしい会場となった。

 開演前は騒がしかった会場だが、照明が落ち、観客席後方から尺八を演奏しながら虚無僧姿の佐々木淙山(そうざん)さんが現れると独特の音色に引き込まれたのか、一気に静まりかえり、観客は民謡の世界に一気に引き込まれていった。舞台に上がって曲の演奏が終わると、割れんばかりの拍手で迎え、奇想天外な開幕となった。

 続いて、団長の金子氏があいさつに立ち、今回の公演に全面的な協力、支援した在ブラジリア日本大使の佐藤悟氏が会場にいるのを見つけ、「佐藤大使閣下のご臨席をいただいております」と紹介し、「民謡は日本人の生活の中から生まれた伝統文化であり、『ふるさとの宝物』です」と説明した。

 続いて、日本の一流の民謡歌手らが代表的な民謡を披露した。ソーラン節からスタートし、休憩をはさんで18曲を披露した。金子団長が「ふるさとの宝物」と表現したように、北は北海道から南は九州まで各地の民謡が紹介された。バラエティーに富んだ民謡に観客は釘付けとなり、舞台と会場が一つになったのが九州炭坑節。「日本人なら一度は踊ったことがあります」と司会が紹介して歌いだすと、会場が盛り上がった。

 最後は、昨年のリオオリンピック、3年後の東京オリンピックを見据えて「東京音頭」で締めくくった。「東京音頭」が終わった後は、客席のほぼ全員が、スタンディングオベーションと万雷の拍手でアンコールを求め、「それでは、もう一度『九州炭坑節』を歌いましょう」と全員が歌いだすと会場から手拍子で盛り上げ、再び舞台と観客が一体となり公演が終わった。公演終了後も演奏者に握手やサイン、写真撮影を求める聴衆が引きも切らないなど、大盛況のうちに幕を閉じた。

◆大使公邸で歓迎昼食会、佐藤大使が一行をねぎらう

 この公演に先立ち、同日正午からブラジル大使公邸で佐藤悟大使主催の歓迎昼食会が開かれた。金子団長以下一行7人は、サンパウロのフェスティバル・ド・ジャポンでの公演、プレジデンテ・プルデンテ公演に続く最後の公演場所がブラジリアだった。各地を巡り、同日朝早くリオデジャネイロを出発し、ブラジリア空港から直接大使公邸へ到着した。

 長旅の疲れも見せず一行は、感謝の意味を込めて大使館館員を前に6曲の民謡を披露し、大使館の協力に謝辞を述べた。続いて、佐藤大使を囲んで昼食をご馳走になった。金子団長は、今回のブラジリア公演実施に対して佐藤大使が全面的に協力、支援してもらったことに対する謝辞を述べた。当初、歓迎会は午後2時までだったが話が弾み、1時間近くも延びた。

2017年7月19日付

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