福島原発事故と海洋汚染㊤  成田 修吾

 警察庁の発表によると東日本大震災で1日現在、12都道府県で確認した死者は1万1578人。家族からの届け出があった行方不明者は1万6451人で、計2万8029人になった。17都道府県2231か所の避難所で暮らす被災者17万433人。建物被害は全壊・流出が2万44戸。このうち、岩手県が6割を占めており、宮城県と福島県ではまだ把握が難しい状況が続いている。
 被災者の皆さまには、心からお見舞い申し上げます。

 福島第一原発事故の対応も一進一退の状況で、最大の危機は避けられたようでも、収束までにはまだまだ時間がかかりそうだ。毎日、テレビニュースにかじりつきで視聴している。放射能に関しては全くの無知で詳しいことはわからないが、放射線の危険度については少し理解できるようになったと思う。
 原発事故について、筆者にも理解できる程度の低学年用の解説があったので紹介しよう。

 東京電力の福島第一原発(福島県大熊町)で、原子炉の中心部が溶ける炉心溶融という重大なトラブルに見舞われた。建物の爆発も相次ぎ、施設の外に放射性物質が放たれ、被ばくの危険を逃れるために7万人を超す住人が避難した。
 原発は核分裂という反応を利用している。ウラン燃料が核分裂した時に発生する熱でお湯を沸かし、水蒸気の力でタービンを回し電力に変えるしくみだ。この反応によって、人体に有害な放射線や放射性物質も同時に生まれる。だからトラブルになると大変だ。

 ふだんなら核分裂反応がゆっくり連続して起こるようにコントロールし、高温になりすぎないように常に水を循環させて冷やしている。燃料はあまりに高温のため、原子炉を止めた後も水で冷ます。2800度くらいの高温になると燃料が溶けて放射性物質が出てくるから、プールの中で水に浸した状態にしている。
 「原発が海岸沿いにあるのは、冷やすために大量の水が必要になるから」だが、今回はこれが裏目に出て津波を受けて被害が大きくなった。

 原発で起こりうる重大事故の典型は次の2種類。

 (1)核分裂の反応がコントロールできず暴走して、原子炉が爆発する。(2)燃料を冷やすのに失敗し、原子炉が溶けて壊れる。
 原子炉が壊れると、たくさん放射線を出す「死の灰」が飛び散ることになる。原発の安全策は「原子炉を止める」「原子炉を冷やす」「放射性物質を閉じ込める」の三つだ。
 そこで放射性物質による大気汚染、土壌汚染、河川水汚染、海洋汚染について科学的に想定できる最悪のシミュレーションの内容は次のように考えられる。(つづく)

2011年4月5日付

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