【移民108周年】移民博物館第21回移民祭 3日間で2万2000人が来場

移民博物館第21回移民祭 3日間で2万2000人が来場
会場の様子(写真提供=Museu da Imigração do Estado de São Paulo, Rodorigo Lopes)

 サンパウロ市モッカ地区にあるサンパウロ移民博物館の第21回移民祭が5、11、12日の3日間にわたって行われた。関係者によると、3日間で2万2000人が訪れ、大盛況となった。5日当日は大雨に見舞われたにもかかわらず、今年も入場を待つ列は絶えず、各国料理が楽しめる屋台では売り切れが続出するなど、各国移民関係者や一般の多くのブラジル人で賑わった。日本関係では日本食屋台のほかに、和太鼓グループのパフォーマンスや、切り紙の体験講座、日本雑貨のバザーなどが出店され、多くの参加者が楽しむ様子が見られた。(山野美桜記者)

 サンパウロ移民博物館は、移民大国ブラジルにおける各国移民の歴史を保存しており、移民収容所跡が博物館として利用されている。博物館内では最新の技術を駆使し、移民収容所の雰囲気を再現したり、移民が祖国から持ち込み、後に寄贈された日常生活品なども展示してあり、当時の様子に思いを馳せることができる。日本人移民が持ち込んだ「こけし」なども展示されている。

 また、移民収容所の当時の駅も残っており、移民がサントス港から収容所に来る時に使っていた蒸気機関車にも乗ることが可能で、5日は蒸気機関車の周辺には多くの家族連れで賑わっていた。

 世界各国の多くの移民が、ここ移民収容所からブラジル全土に広がっていき、その子孫たちが自分たちの文化や歴史を伝えたいという意志から始まった同祭は、今年で 回目となり、サンパウロ特有の様々な人種・民族・宗教を持つ集団が入り混じってできた文化を構成する50以上のコミュニティーが参加した。

 会場では、日本をはじめとするアジアの国々、ポルトガル、イタリア、ドイツ、フランスなどのヨーロッパ諸国、イスラエル、イラク、シリアなどの中東諸国、コンゴ、モザンビークなどのアフリカ諸国、ペルー、チリなどの南米諸国を含めた41店舗が並び、来場者は各国料理を楽しんだ。

 焼きそば、手巻き寿司、味噌汁などの日本食を同祭で約10年間出店しているというサンパウロ市ビラ・カロン区在住の鳥居タカシさん(56、2世)は「日本食を少しブラジル風にアレンジしているが、日本人からの評判も良い。毎年、娘と娘の友達と協力して一生懸命日本食を作っている」と語った。

 また、午後2時からは全伯大会で優勝経験を誇る和太鼓グループ「サン・ミゲル天龍和太鼓」によるパフォーマンスが会場のメインステージで行われた。その力強い太鼓の演奏に多くの来場者が聞き入った。

 さらに、ワークショップブースでは同2時からサンパウロ市ラパ地区在住の光田マリオさん(61、2世)による切り紙体験講座が開かれた。26人が参加し、切り紙を使った芸者の栞(しおり)作りに熱心に取り組む姿が見られた。

 参加者一人一人に丁寧に指導して回っていた光田さんは洗濯屋を営む傍ら、趣味で5年前から地元の子供達を中心に切り紙や織物をボランティアで教えているという。「幼いころから祖父母に切り紙や織物を教えてもらっていたので自然と覚えた」と光田さんは話す。

 切り紙ワークショップの参加者たちは完成した栞を嬉しそうに持ち、「参加してよかった」と微笑んだ。それを見た光田さんは「ボランティアだけど、このように参加者に喜んでもらえて、笑顔を見るとやりがいを感じる。これからも日本の文化をブラジルで伝えていきたい」と率直な思いを語った。

2016年6月25日付

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