第一回講習会が終了 SBC病院緩和ケア教育プロジェクト

第一回講習会が終了 SBC病院緩和ケア教育プロジェクト
SBC病院、緩和ケアスタッフら

 【既報関連】JICA草の根技術協力事業「SBC病院緩和ケア教育プロジェクト」の研修・講習会が、10日から12日までの3日間サンパウロ市ジャグアレー区のSBC病院で行われた。同プロジェクトは、同病院と日本赤十字北海道看護大学の間で行われ、プロジェクトマネージャーのSBC病院の緊急医療コーディネーター小松クラウジオさん、北見赤十字病院看護師長の部川玲子さん、コンサルタントとしてサンパウロ大学医学部付属サンパウロ州立癌センターの緩和医療チーム長千馬寿夫さんの主導で進んでいる。今回は日本から2名の看護師を連れて、同病院の看護師約20人相手に日本の緩和ケアについて研修会を行った。

 緩和ケアとは、「病気に伴う心と体の痛みを和らげること」(厚生労働省緩和ケア推進検討会)である。近年は高齢社会が進んでおり、重視されている考え方だ。

 SBC病院は、65歳以上の患者が6割半を占めている。看護師長の古谷由佳スザナさん(46、2世)は、「看護師が、患者とその家族に対して、適切なコミュニケーションを取れていないのではないか」という課題を感じていたという。

 緩和ケアの研修会では、ブラジル用にアレンジしたプログラムを実施。コミュニケーションについての講習や、がん性疼痛や認知症における緩和ケア、倫理、悲嘆と死別などの概念について講義を行った。

 認知症看護認定看護師の福島恵美子さんは、「認知症は、患者さんの日々の様子を読み取ってケアを行います。文化的に大丈夫か?という不安がありました」と語った。しかし講義では、その熱心さに驚いた。「適当に受講する人は一人もおらず、議論も真剣に話し合っていました。来たからには学んでやろう!という意欲を感じました」と感激した様子だった。

 がん性疼痛看護認定看護師の赤川舞子さんも、「一時も黙っている人がおらず、興味を持っているのが伝わってきて、こちらも講義に熱が入りました」と参加者の反応に驚きと喜びの表情を浮かべていた。

 しかしプロジェクトマネージャーの部川さんは冷静だ。「今回の講習会が、皆のためになったのか期待と不安が生じています。(プロジェクトは)まだまだ続くので、次のことを考えています」と話した。

 今後は6月にもう一度来伯し、7月にはSBC病院の看護師を日本へ研修に呼ぶ。また、12月には市民公開講座も予定している。

2018年4月21日付

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