第12回世界ゲートボール選手権大会開催 22・23日、聖市GBスタジアムで

第12回世界ゲートボール選手権大会開催
熱戦が繰り広げられるブラジルゲートボール連合のGB専用スタジアム

12カ国・1地域64チームが世界一競う

第12回世界ゲートボール選手権大会開催
4年前の第11回世界選手権大会に出場したブラジルチーム(日本/新潟)

 世界ゲートボール連合(本部・東京、椎川忍会長)は、今月22、23の両日、サンパウロのブラジルゲートボール連合(本多八郎会長)が所有するゲートボールスタジアムで第12回世界ゲートボール選手権大会を開催する。同大会は、ブラジルゲートボール連合が主管団体として運営する。同大会には日本を始めブラジル、パラグアイ、アルゼンチン、ペルー、ウルグアイなどの南米各国、韓国、中国、インドネシア、インドなどのアジア地域、米国、オーストラリアに加えてヨーロッパの混成チームの12カ国1地域、64チームが出場する。

 ゲートボールは戦後の1947年、北海道芽室町でパン屋を営んでいた鈴木和伸さんが娯楽の少ない子どもたちのためにとクロッケーからヒントを得て考案したものだった。ところが、高齢化社会となりつつあった65年頃、九州で高齢者の間で爆発的に人気となり、瞬く間に日本中に広がった。こどものためにと開発したゲートボールが高齢者のスポーツとして広がったのは皮肉な話だった。70年代後半からブラジルをはじめとする南米、韓国、中国、台湾などのアジア地域に広がった。現在、世界50カ国以上に普及した新たなスポーツとして脚光を浴びている。

 表―1のように第1回大会は86年に日本の札幌で開催され、第3回大会のブラジルを含め海外では韓国、米国、中国で行われてきた。今大会も開催希望国としてブラジル、台湾、オーストラリアが立候補したもののブラジルの熱意が認められ、30年ぶり二度目の世界大会を開くことになった。

 ブラジルゲートボール連合は10年以上前から開催を計画し、本藤利元会長時代から小賀誠二前会長時代にも世界ゲートボール連合に働きかけてきた。しかし、ゲートボール人口の多いアジア地域から最も遠いという地理的理由から敬遠されてきた。それでも、今回13カ国が出場することが決まっており、各国のゲートボールに対する思い入れが伝わってくる。

◆大会の見どころ

第12回世界ゲートボール選手権大会開催

 ブラジルの国内での大会は通常年齢別のカテゴリーに分かれて行うのだが、世界大会はカテゴリーはなく、男女、年齢などは関係なく競技する。22日の初日及び翌23日の午前中は各コートに分かれリーグ戦を行い、そこで勝ち上がったチームが23日昼ごろからトーナメント戦で戦う。「お年寄りの楽しみ」と考えている人が多いのだが、各国とも若い選手が多く、観戦するとその緻密さに驚くだろう。

 ブラジルでも正式なスポーツとして政府に認めてもらうためにコンフェデラソン化を進めており、韓国、中国など国によってはオリンピックスポーツの団体に加盟している国も増えている。世界ゲートボール連合もオリンピック種目に加えるよう働きかけており、早晩オリンピックの種目として登場する日も近いだろう。

◆伯の国際審判員54人も準備整う

 今回の世界大会に備え、ブラジルゲートボール連合は、3年前から国際審判員の育成に努めてきた。既に60人近い国際審判員が誕生しており、今大会で活躍する。ゲートボールチームには必ず審判員の資格保有者がいる。最初は3級、続いて2級を取得し、最終的には1級審判となる。1級審判になるまで各級とも筆記試験、実技試験が行われ、3級から1級にのぼるまで最短でも4年はかかる。国際審判員を受験するには、1級審判の資格が必要で、やはり、筆記試験、実技試験を行う。今回は、日本、中国から国際審判員が30人来伯するが、残りはすべてブラジルで賄わなければならず、3年前には数人しかいなかった国際審判員の養成に力を入れてきた。

 

 
第12回世界ゲートボール選手権大会開催

 1970年代にアジアや南米に広がったゲートボールを組織化するため1985年、東京で世界ゲートボール連合が設立された。そして、各国の親善交流を促進するため世界ゲートボール選手権大会が1986年に始まった。第5回大会までは毎年開かれ、日本以外で最初に開かれたのが第3回大会で、開催国は日本から最も遠いブラジルだった。

 第6回大会以降は4年に一度開催されるようになり、これまで韓国2回、米国1回、中国1回開催されている。

 表を見れば一目瞭然で、圧倒的に日本チームが強かった。特に第6回大会から第9回大会まで3回連続で優勝した岩手のグリーンピア友の会は、通算8年にわたり世界一の座をキープした。しかし第10回大会以降は中国が台頭し、圧倒的強さを誇っている。

 

ゲートボールは老人のスポーツ?

第12回世界ゲートボール選手権大会開催

 左の表―5を見てほしい。今回の世界大会に出場する各国選手団の参加チーム数と平均年齢だ。

 国別にみると、ブラジルの76・45歳が最も高く、インドの35・89歳が最年少となる。ブラジルは、もともと愛好者はお年寄りが多いのだが、最近は地方などでは若い人たちが台頭してきている。今回の場合、世界ゲートボール連合は各国への出場チーム枠を5チームと決めていた。

 ブラジルは昨年初めから国内の公式大会などの成績を得点制にして出場順位を決めている。上位5チームだけに絞ると平均年齢は40代になるのだろうが、海外からの参加が減ったため、ブラジルの出場枠が増え25チームとなったために高齢者チームが増加して平均年齢を押し上げた。

 アルゼンチン、ペルー、パラグアイ、ウルグアイの南米各国のチームは日本人移住者もしくは日系人がほとんど。一世が中心のチームはパラグアイだけで他の国は2世が多い。出場国でゲートボール新興国は若い世代の人たちが多く、インド、インドネシア、ヨーロッパ連合の平均年齢を見てもその傾向が表れている。

 米国、オーストラリアの年齢層が高いのは、新規加入者が少ないことと自費で来伯するため、若い人たちは経済的理由で参加しにくいためだろう。中国、韓国は世界ゲートボール連合創設時のメンバーだが、もともと愛好者の年齢層が幅広い。韓国の場合は自費参加のため年齢が少し高いが、中国は国がかかわっているため、国内大会で好成績のチームを送り出していることで壮年チームが多いとみられる。

 一方、日本の場合は今年の国内大会の優勝チームなど強豪チームに絞っていることから若い世代の人々が中心になっている。

 ゲートボールには三世代の大会がある。おじいちゃん、おばあちゃんから孫まで三世代でチームを作り、大会に出場するのだ。このように年齢の異なる世代の人達でも同じコートで試合ができる。若い人たちは集中力があり、体力はあるのだが、忍耐力がない。1試合30分のゲームの中で、じっと耐えることが必要な時がある。お年寄りはコツコツ地道に耐えながらゲームを進める。どちらが強いのかではなく、チャンスを生かすことができるかどうかだという。

 そこがゲートボールの面白さであり醍醐味だといえる。

 

聖市は2度目の世界大会開催

 ブラジルのゲートボール組織・ブラジルゲートボール協会(現ブラジルゲートボール連合)が設立されてわずか6年目の1988年、第3回世界ゲートボール選手権大会がブラジルで開催された。

 当時、ブラジルではゲートボールが日本人移住者を中心に燎原の火のごとく広がり始めた時期だった。一世たちは考えた。「ブラジル日本移民80年祭にゲートボールで華を添えたい」と世界ゲートボール連合(笹川良一会長)に持ち掛けた。ゲートボール新興国のブラジルでしかも資金がないところでは難しいと首を縦に振らなかった。しかし、当時のブラジルゲートボール協会の檀定会長以下役員たちはあきらめなかった。笹川会長に直訴した。笹川会長は、移民魂の熱意に心を動かされ、500万円の補助金を出すことを決め、実施することが決まった。

 場所は、移民80年祭の式典会場となったサンパウロのパカエンブー競技場。移民の日の翌日6月19、20日の両日に行った。

 参加チームは、日本(32チーム)、韓国(2)、米国ハワイ(4)、米国カリフォルニア(4)、ペルー(6)、アルゼンチン(8)、ボリビア4)、パラグアイ(5)、ブラジル(63)の合計8カ国128チームが出場した。

 結果は優勝から上位7位までブラジルが独占した。

優勝=ドラセーナ

準優勝=パウリスタA

3位=バルゼングランデ、クルゼイロ・オエステ

敢闘賞=アドマンチーナ、ウムアラマ、グァラサイ、オール茨城(日本)

 

2018年9月15日付

コメント2

  • moto Reply

    2018年09月19日 at 22:19

    何時から日本の競技人口が100万人に成ったのでしょうか?
    中国も1000万人突破している現状で数字の嘘もいい加減にしないといけません。
    日本の競技人口は5万人を割り込み中と考えていますしどんどん減るでしょう。このままの上から下までの各連盟の姿勢を見ていると増えることは先ずありえない。

    • サンパウロ新聞 Reply

      2018年09月21日 at 14:39

      moto様

      競技人口数については、世界ゲートボール連合が公表している数字です。資料は2016年のものだそうです。

      サンパウロ新聞編集部

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