第38回岐阜県農業高校生派遣団 それぞれの思いを込めて実習

第38回岐阜県農業高校生派遣団 それぞれの思いを込めて実習
コロニア・ピニャールで自己紹介する生徒たち

第38回岐阜県農業高校生派遣団 それぞれの思いを込めて実習
コロニア・ピニャールで自己紹介する生徒たち
 【既報関連】第38回岐阜県農業高校生海外実習派遣団(中島百悠生徒代表)一行が今月11日から24日までの約2週間来伯し、青山高夫岐阜県人会長の案内により18日に本紙を訪れた。

 実家でも約150頭の食肉用の牛を飼育している生徒代表で岐阜県立岐阜農林高等学校2年動物学科の中島百悠(もゆ)さんは、「日本では狭い土地の中での肥育に力を入れているが、ブラジルでは広い土地での繁殖に力を入れ、いかにたくさん生産できるか考えさせられた」と率直な思いを語る。

 個人研究テーマについて、飛騨高山高校2年環境科学科の若山祐太朗さん(17)は『ブラジル・オランダにおける高品質な農産物を育てるための生産体制』について取り上げた。実家が酪農家の若山さんは、「牛肉の品質を上げるためにブラジルの日系農家はトウモロコシと塩を4対1の割合で餌に混ぜて与えていた、実家でも約70頭の牛を飼っているので試してみようと思う」と意気込みを見せた。

 郡上高校3年森林科学科の山田健人さん(17)は『効率の良い生産方法と農業後継者の育成』をテーマに、山下農場でデコポンとビワの手作業による収穫を体験。「果物の品質も大切にしながら単位面積当たりの効率的な収穫を上げることや、ブラジルとオランダとの相違を比較して日本で生かしていきたい」と述べた。

 恵那農業高校2年食品科学科の山本翔太さんは、『ブラジルとオランダの消費者に対応する農業経営』がテーマ。「日本だと流通管理がしっかりしているので熟して美味しいものを消費者に出そうとするが、ブラジルでは流通状況に問題があるので、未熟なものを出荷して消費者の手に届く頃に熟すようにされていた」と品質管理に興味を示していた。

 山下農場で収穫作業を行った大垣養老高校2年環境園芸科安東潮(うしお)さんは「日本の集約農業と違う粗放農業を予想していましたが、一つずつ丁寧に果実を手摘みで収穫していたことに感心する一方、出荷後は流通の問題で1週間前後かかって運ばれた傷んだ果物や野菜を気にせず店頭に並べている様子にはびっくりしました」と話していた。

 ブラジル農業の感想について恵那農業高校2年食品科学科の古井あすかさんは「土地が今まで見たことのない赤土だったり、苗の支柱も日本では工場生産で規格生産された鉄に緑のプラスティックでコーティングされた細いものを使用しているが、こちらでは現地で簡単に調達できるがっしりとした太い木や竹の棒を使い頑丈だった」と驚いた様子。

 大垣養老高校2年環境園芸科の大島邦英人(くにひと)さんは「とてつもなく広い土地なのに、すべてを機械任せにせず、葉っぱの病気の確認や柿の枝の剪定など人の手や目が必要なところは、しっかりと細かな確認と対応をしていた」と感心していた。

 加茂農林高校2年生産科学科の近藤圭馬さんは「我々学生を日系農家の人たちが温かく迎い入れてくれて、絶えず気にかけてもらって実習も溶け込みやすかった」と感謝する。

 岐阜農林高校3年動物科学科の野網風子(ふうこ)さんは「言葉やコミュニケーションで苦労するかと思ったが、県人会の方が日本語に訳してくれて日本にいるように安心した」と満面の笑みを見せていた。

 飛騨高山高校3年園芸科学科の黒木康佑さんは、「ブラジルの広大な面積を耕作するには、やはり機械を使わないとできないが、機械を整備する施設もまた必要。機械をうまく使って労働者の数を減らす工夫もしていた。栽培技術も日本のやり方を取り入れているところが多く見られたので、日本に帰ってからもう一度見なす必要がある」と日本の農業技術を再認識させられたようだった。

 一行は24日にブラジルを出発し、オランダを経由して31日に日本に帰国する予定。

2016年7月30日付

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