第47回県連ふるさと巡り⑦ 門脇敏子さんと念願の初対面

第47回県連ふるさと巡り⑦ 門脇敏子さんと念願の初対面
門脇敏子さん(左)と多田さん

 ふるさと巡り常連参加者の多田邦治さん(72、徳島)は、トレゼ・デ・セテンブロ(9月13日)植民地に住む門脇道雄さん(68、山形)の母、門脇敏子さん(90、山形)と念願の初対面を果たした。

 多田さんは短歌誌「椰子樹社」の代表。30年ほど前に本紙の歌壇コーナーの選者として担当し、作品の批評を行っていた。敏子さんは歌壇に毎月歌を送っており、「字が達筆で、きちんとした歌が作れる人だった。いつもトップに載せていた」と多田さんは当時を振り返る。

 「敏子さんの歌は自分の苦労を売り物にしない静かな歌だった」とも話し、それでもその生活ぶりが目に浮かぶ表現力があったという。

 「サンパウロ新聞の歌壇コーナーを支えてくれた人。敏子さんのお陰でポルト・ベーリョという街を知った。今回、ふるさと巡りで訪問すると知り、敏子さんに会うために参加した。私の存在を覚えていてくれて嬉しい」と話すその目には、涙がそっと浮かんだ。「歌の印象と人物像がかけ離れておらず、歌との距離感を感じない人」と念願の対面に多田さんは感激の面持ちだった。

 敏子さんは「本来なら私から会いに行かなければならないのに、わざわざ会いに来てくれて嬉しい」とにっこり。13年前に事故に遭い、また母親や妹が亡くなってからは短歌を詠むことから遠ざかってしまった。今はコンピューターの使い方を学んでおり、過去に詠んだ自分の歌をまとめる作業を行っている最中だという。

 山形市の中心で生まれ育った敏子さんは「街が好きなのに、こんな所に来てどうしようかと思った」と入植当時のことを笑い飛ばす。ふるさと巡り一行参加者で、一緒に入植した竹中芳江さん(75、熊本)とは約60年ぶりの再会。竹中さんの弟と田辺俊介さんの妹は結婚しており、また、道雄さんの妻も田辺さんの妹。そんなこともあり、敏子さんの様子についてはよく聞いていたという。懐かしい顔に両者の笑顔が弾けた。(つづく)

2017年4月7日付

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