第47回県連ふるさと巡り⑪ 岡谷氏と興津氏が61年ぶり再会

第47回県連ふるさと巡り⑪ 岡谷氏と興津氏が61年ぶり再会
岡谷さん

 パルマス市にあるトカンチンス日伯文化協会(中村和雄ネルソン会長)の歓迎会に出席した岡谷忠さん(79、福岡)は、同文協内でも珍しい日本人1世。当日、ふるさと巡り一行の興津正治さん(81、石川)と61年ぶりに再会を果たした。

 両氏は「あめりか丸」の同船者としてブラジルへやって来た。「一緒に床を並べて来た仲」だと岡谷さんは話す。興津さんは親戚である下坂家の構成家族の一人として乗船しており、家族構成が似ていた両家は船で親しくしていたという。岡谷さんは「顔を見て、懐かしい顔がいるなと思い、すぐに興津さんだと分かった」と話し、予期せぬ再会を喜んだ。

 興津さんは従兄弟から岡谷さんがパルマス市に住んでいると聞いており、今回会うことを楽しみにしていたという。岡谷さんとの61年ぶりの再会には「どことなく面影が残っている」と、少し照れくさそうな表情で語り、思い出話に花が咲いた。

 伯国到着後、岡谷さんはサンパウロ(聖)州カフェランジャに入植。その後、聖州カンピーナス市に移り、農業一筋の生活を送ってきた。また、福岡県人会の副会長としても活動。同県人会前会長の松尾治氏とも久しぶりに顔を合わせた。

 同市に移ってきたのは8年前。実弟が57歳の若さで亡くなり、弟の子供2人と実子を大学卒業まで育て上げた。子育てと仕事も一段落し、「これから遊ぶぞ」と思っていた矢先、当時の自宅周辺に下水問題が発生。同市で医師を務める娘に「一緒に住もう」と誘われ、夫婦で引っ越して来た。

 現在は自宅近くの畑で、食べる分だけを自由気ままに栽培している。子供2人が70ヘクタールの土地を近隣に持っており、「本気で農業をするというのならやるよ。好きだからね」とまだまだ農業への情熱は衰えていない。「ここに住むと、カンピーナス市にいた時のように人との付き合いがない。だから時間がたくさんある」と話し、毎日午後2時から昼寝をする悠々自適な生活を送っている。

 岡谷さんは「ここでの生活はシンプルで良い。色々あったけど、60年もいれば何とかなる。そういう意味ではブラジルは良い国だね」としみじみと語り、「こんなに多くの日本人や日系人を見ると、やっぱり嬉しいね。普段は日本語をそんなに話さないし。懐かしい顔にも会えて嬉しかった」と満足そうな表情を見せた。(つづく)

2017年4月13日付

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