第49回県連ふるさと巡り③

第49回県連ふるさと巡り③
ブドウ畑で収穫を楽しむ一行

それぞれの想いを抱える参加者

 ジャーレス日伯文化体育協会(ACENJ、マツムラ・ファビオ・カズト会長)会館での昼食後にふるさと巡り一行は蘭園を見学した後、ブドウ園も訪問し、収獲を楽しんだ。

第49回県連ふるさと巡り③
畠山富士雄さん夫婦、タミオさん(右から)
 蘭園見学時、ジャーレスで1957年から66年まで暮らしていた畠山タミオさん(70、2世)に話を聞いた。タミオさんとともに日本へ行っていた姉が亡くなり、遺灰を持って帰郷した際、兄の富士雄さん(75、2世)がふるさと巡りで来ていることを知って駆け付けたという。タミオさんは「昔は電気が無く、泥道だけしかない(人口が)1万人くらいの町だった」と、約50年ぶりの帰郷を噛みしめた。富士雄さんは、58年に同市内で銀行員として勤め、87年にも会計士として再度勤めた経験を持つ。「日系人は少なくなっていたが、3世、4世の時代に変わってるから、今はもっと少ない」と話す。富士雄さんは自身の人生をまとめた著書『ARIANÇA FURUSATO Minha Terra Natal』を5年間かけて制作し、自費出版している。2人の姉の遺灰は9月29日にジャーレス市内の墓地に納められた。

 ブドウ園では、イタリアブドウ、紅高、種無し2種類の計4種類のブドウが栽培されており、参加者から特に人気を博していたのが、イタリアブドウだ。高級ブドウとなるイタリアブドウは40年、サンパウロ州フェラース・デ・ヴァスコンセーロス市で臼井晋(すすむ)氏が栽培法を確立し、全伯に普及した。73年には、パラナ州バンデイランテの奥山孝太郎氏が枝変りを発見し、「ルビー・オクヤマ」として広まった品種もあるのだという。

 収獲したブドウは、籠(かご)に詰めて購入するまで、味見が禁止されていたため、味見を楽しみに各種類を収穫している参加者や、お構いなしに口へ放り込む参加者もいたが、全体的にブドウ畑の中でリラックスした表情が見られた。

第49回県連ふるさと巡り③
参加者の及川さん(手前)
 ふるさと巡りには20回以上参加している常連組の及川君雄さん(81、岩手)は「サンパウロの奥地は20年以上前から来ていないかな」と振り返り、「日系人口は増えているが、田舎は過疎化が進んで組織が弱くなっている」と地方の現状を見つめる。また、「80歳を過ぎて、車椅子だから一人では参加できなくなる。今回が最後になる」と話していた。(戸)(つづく)

2018年10月5日付

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