第49回県連ふるさと巡り⑪

発電所建設に技術移住者が貢献
友人との再会を喜ぶ立山さん(右)

発電所建設に技術移住者が貢献

◆州立大の存在の大きさ

車窓から見えた同地のUNESP
車窓から見えた同地のUNESP
 イリャ・ソルテイラ日本人会(津田セイジ会長)主催の親睦昼食会の場で、同市について会員に話を聞いていると、同市においてサンパウロ(聖)州立大学(UNESP)の存在が非常に大きいことが伝わってきた。

 津田会長に日本人会の活動を聞くと、毎年行っている盆踊り大会は若者が少ないことで準備が難航しているという。以前、同会は青年会を傘下に持っており、CESP(州営サンパウロ電力公社)やUNESPに来る若者が中心メンバーとなって、新しく入社、入学してきた若者を引き入れて会を活性化させ、太鼓や盆踊りが盛んで近郊まで名が通っていた。しかし、中心メンバーが卒業していくにつれて継承が上手くいかなくなり、解散に至ったという。

 UNESPの存在により、同市は解体を免れただけでなく、若い学生らが街を活気づけていることは明らかで、津田会長は「建設当初は1万7000人しかいない街だったが、UNESPで大分人が増えた」と振り返る。UNESPで農学の教授をしていた佐々木進さん(65、2世)は「サンパウロや南マット・グロッソなどから来た学生で、教育面だけでなく、街自体の活性化もできた」と話す。

 婦人会の伊藤ローザさん(69、2世)も「UNESPを他に持っていくという話が出たこともあったけど、冗談じゃないから住民が猛反発した」と、口を揃えて同大の重要性を強調していた。

 また、同日本人会は、会員減少による会費収入が減ったことや、事務所の家賃、ブラジル人の事務員を雇っていることで、経済的に厳しい状態だという。それでも、今年は開催しない予定だった盆踊り大会を、同市の支援を受けて、市制50周年記念で行うそうだ。

 昼食会では、再会を懐かしむ姿が目立った。同地では数少ない1世の立山潤子さん(78、高知)は昔の友人を一行の中から見つけ、再会を喜んだ。立山さんの夫、義房さん(故人、熊本)は高知県営の発電所で勤務した後に技術移住者として渡伯し、聖州のジュピア水力発電所に赴任。その後、CESPに入り、建設が始まったイリャ・ソルテイラ水力発電所で技術者として現地スタッフの指導も行っていたという。立山さんは「主人は、ブラジルの技術が発達していなかった分、ミッショナリオ(技術の伝道者)のような役もしていたそうです」と話していた。知られざる技術移住者の活躍が、同市にもあったようだ。(戸)(つづく)

2018年10年18日付

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