筑波大・永田学長インタビュー「伯国にない医療技術提供を」

筑波大・永田学長インタビュー「伯国にない医療技術提供を」
インタビューに答える永田学長
 「(サンタ・クルス病院が)日本移民を支える病院として、ブラジルにない医療技術を提供できれば」――。サンタ・クルス病院と筑波大学などが共催し、9日にサンパウロ大学医学部内で開催された日伯学術セミナーに出席するために来伯した筑波大学の永田恭介学長(63)は、本紙などのインテビューに答え、冒頭の言葉を強調した。

 同学長によると筑波大学には現在、約1万7000人の学生が在籍し、そのうちの15%に当たる約3500人が世界各国(110カ国)からの留学生。ブラジルからも長期、短期を含め約30人が同大に留学しているという。

 日本国内で少子高齢化が年々進む中、同大では永田氏が学長に就任した2013年頃から海外からの留学生を積極的に取り入れているほか、日本国内の社会人(主に30代)を対象にした夜間の大学院制度が昨年から特に人気を得ているそうだ。

 筑波大学ではこれまでに海外では、ベトナムのホーチミン市にある病院などとの提携を行っているが、ブラジルではサンタ・クルス病院と昨年9月に協定を結び、今回初めて医療技術に関するハイレベルのセミナーを実現させた。

 同大は現在、サンパウロ大学(USP)をはじめ、カンピーナス大学(UNICAMP)とも提携を結んでおり、来月中にサンパウロ州立大学(UNESP)と提携するほか、今後はリオ連邦大学との協定も行う考えだ。

 永田学長は、一般的に欧米の大学が教育や医療の研究分野などにおいてオープンな立場を取っていることに対して、日本国内では「バリア(障壁)がある」としながらも、「国際性が日常化する中で、しばらく時間はかかるだろうが、日本の大学も今後はオープンになるのが理想」と語る。

 今回の初の日伯学術セミナーについては、「ブラジル側(サンタ・クルス病院)からは先端技術のニーズ(需要)があり、陽子線治療など日本移民を支える病院として、ブラジルにない医療技術を今後の話し合いなどを経て提供することができれば」と話していた。

 サンタ・クルス病院の石川レナト理事長は同セミナーの開催実現を「とても充実したセミナーで勉強になった」と喜び、「今年9月には改めて筑波大学を訪問し、先端の医療機器をサンタ・クルス病院に導入するなど、具体的な話し合いを行いたい」と意欲を見せていた。

2017年6月13日付

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