素踊りと歌舞伎舞踊劇 宗家藤間流8世勘十郎が熱演

素踊りと歌舞伎舞踊劇 宗家藤間流8世勘十郎が熱演
土蜘蛛と白菊の対決の一幕(写真提供=SESC Pinheiros)

 日本ブラジル外交樹立120周年の一環として、宗家藤間流8世宗家藤間勘十郎が13日から15日まで、サンパウロ市ピニェイロス区のSESC(サンパウロ州商業連盟社会サービス)で古典「三番叟(さんばんそう)」と歌舞伎舞踊劇「土蜘蛛傳説」を上演した。

 宗家藤間流は、代々歌舞伎の振り付けを手がけてきた日本舞踊の流派で、8世勘十郎は化粧や派手な衣装を身につけず、袴だけで踊る「素踊り」を得意としている。

 14日午後5時からは公演に先がけ8世勘十郎によるワークショップが開かれ、18人の参加者が集まった。ワークショップでは歌舞伎役者が上演中にポーズを決める「見得(みえ)」、一人何役もこなす役者が衣装を早着替えする「早変わり」(「土蜘蛛傳説」劇中でも使用されている)などが伝授された。

 同9時からは公演が開始され、はじめに素踊りで見せる「三番叟」が上演された。三味線、鳴物、長唄の囃子方の演奏と共に、踊り一つで感情などすべてを表現する舞踊に会場の目は釘付けとなった。

 続いて「土蜘蛛傳説」が上演され、こちらは「三番叟」と打って変わり、音と光が織り成す迫力あるステージが展開された。

 観劇に訪れていた鈴木喜美子さん(66、2世)とサブリナさん(25、3世)親娘は「(歌舞伎舞踊は)初めて見たが、これは私たちの背負う文化の一つであるし、新しさと懐かしさ両方を感じた」と感想を話した。

 8世勘十郎は「舞踊での海外公演は珍しいので光栄だが、不安もある。30代になり素踊りを極めようと頑張っていたが、海外公演は1つの目標だった。これからも伝統の素踊りと、娯楽性の高い歌舞伎舞踊を両立していきたい」と話し、「日系人の皆さんが日本文化や舞踊についてどう思うか聞いてみたい」と目を輝かせた。

2015年8月19日付

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